金利上昇局面では、どのようなリスクが考えられるのか(写真は日本銀行本店)
昨年末に政策金利が引き上げられ、長期金利も2%を超える水準となっている。このような金利上昇局面において、生活や経済にはどのような影響があるのか。個人投資家、経済アナリストの古賀真人氏が分析し、解説する。
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昨年12月には政策金利が0.25%引き上げられ、0.75%となった。長期金利も上昇基調にあり、年明けから2.1%を超えている。
金利上昇では預金利息の増加や金融機関の利ざや改善といった良い面もあり、金利上昇に伴う地銀の業績成長については以前の記事でも取り上げた。一方で、もちろんデメリットも多くある。今回は、投資家なら知っておきたい、金利上昇がもたらすリスクについて解説する。
ローン負担の増加
金利上昇局面では、変動金利型の住宅ローンを抱える家計が打撃を受ける。金利上昇による返済額の増加がもたらされ、返済負担が増えれば消費は抑制されることから、住宅ローン負担の増加は、個人消費の鈍化を招く。
住居費は家計支出の中でも大きな割合を占める固定費だ。この部分が膨らめば、家計は防衛的になり、外食や旅行、耐久消費財といった裁量的支出を削る方向に動く。また、影響は住宅ローンだけにとどまらない。自動車ローン、教育ローン、クレジットカードのリボ払い、中小事業者の運転資金借入など、金利に連動する借入が関係するものは多い。
このように金利上昇はこれら全体に負担増をもたらし、消費を冷やす効果を持つ。
