高市早苗・首相とメディアとの戦いは長い(2023年、総務省の内部文書について答弁する高市氏。時事通信フォト)
総選挙で自民党を歴史的大勝へと導いた高市早苗・首相は、すでに次を見据えて動き出している。憲法改正や安全保障政策の転換だけでなく、メディアの巨大な既得権益「電波利権」に狙いを定めているという。すでに昨年の電波法改正で「電波オークション」の導入が決まり、今年、通信用の高周波数帯の一部について日本で初めて実施される予定。今後、地デジにおいても電波オークション導入に向けての議論が進んでいく可能性が高まっている。今回は、高市首相が電波利権を標的にする背景について解き明かす。【シリーズ第3回】
総務相時代からの高市氏とメディアとの10年戦争
高市首相にはテレビ局の電波利権にメスを入れることで「メディア統制」を図ろうとしてきた過去がある。
総務大臣時代の2016年には国会審議で「放送局が政治的な公平性を欠く放送を繰り返し、行政指導しても全く改善されない場合、それに対して何の対応もしないと約束するわけにはいかない」と政府が電波停止を命じる可能性に言及し、メディアから「放送・報道への権力介入」との批判を浴びて国会は大紛糾した。
さらに2023年、高市氏が総務相時代に放送法の「政治的中立」の解釈について官邸と大臣とのやりとりを記録した総務省の内部文書が流出。文書には高市氏が役人のレクチャーに「そもそもテレビ朝日に公平な番組なんてある? どの番組も極端な印象」と語った発言などが記されていた。
