アルマーニさん氏が日々更新する銘柄管理表
日経平均6万円を窺う日本の株式市場だが、中東情勢の緊迫など注視すべき不安要素もある。そうしたなかで、“億り人”たちはどのような情報収集をしているのか。2012年、44歳の時に母親の保有していた600万円分の日本株を引き継いで本格的に株式投資を始めた元製薬会社の開発職・薬剤師のアルマーニさん氏(57)に話を聞いた。
アルマーニさん氏は、メガバンクや日本を代表する企業のなかでも、高配当が期待できる銘柄を中心に保有する堅実な投資を続けている。結果2019年末、51歳の時に資産8000万円に達してFIRE(経済的自立と早期退職)を果たし、現在資産1.5億円を保有する。本格的に投資の勉強を始めたのは6年前からだという。どういった情報収集法・勉強法なのかを聞いた。
「2012年に株式投資を始めたものの勉強らしい勉強はしてこなかったのですが、2020年のコロナ禍で外出自粛が続いたためにYouTubeで投資関連の動画をよく見るようになり、それまでの自己流の解釈から脱却して本格的に経済の仕組みを学ぶようになりました。最も衝撃を受けたのは、『すべては国債の利回りで決まる』という金利の重要性です。
お恥ずかしい話ですが、それ以前は金利が上がると株価や国債価格が下がるといった初歩的な理屈さえよくわかっていませんでした。YouTubeで経済の仕組みを学んだことでFRB(米連邦準備制度理事会)の発表が市場にどういう影響を与えるかなど、今後の見通しを自分で立てられるようになり、投資が格段に面白くなりました」(以下「」内はアルマーニさん氏のコメント)
専門家の意見は悲観、楽観両方聞く
今は『日経CNBC』などの経済ニュース番組や注目している専門家が出演する番組を定期的に視聴しているという。
「特に信頼しているのは、岡崎良介さん(金融ストラテジスト)、石原順さん(ファンドマネジャー)、馬渕磨理子さん(経済アナリスト)、エミン・ユルマズさん(エコノミスト)、永濱利廣さん(エコノミスト)などです。こういった方々のYouTube、X、書籍はマメにチェックし、講演会にも行っています。特に永濱さんは高市政権にも近く(経済財政諮問会議民間議員)、高市政権の今後の経済政策の見通しをわかりやすく解説してくれるので、非常に参考になります」
専門家の話を聞く際、注意していることがあるという。
「例えば今後の見通しにしても楽観論、悲観論の両方に耳を傾けます。そしてどちらが自分にとって納得感があるかを考え、最終的に自分の投資判断の参考にしています。またYouTubeを見るだけではなく、各季の投資フェア、証券会社主催のセミナーなど、専門家の方のお話が聴けるセミナーに月に1回程度足を運んでいます。YouTubeと違って直接専門家の方に質問もできるのがいいですね」
銘柄管理で注目するのは「信用倍率」
情報収集と同時にアルマーニさん氏が力を入れているのが、表計算ソフト「Excel」を使った銘柄管理だという。
【プロフィール】
アルマーニさん/大学卒業後、製薬会社、外資系CRO(医薬品開発業務受託機関)で開発職を務め、その後薬剤師に。2012年に母の保有していた株式(日本株)を600万円で取得したことをきっかけに本格的に株式投資を始める。ポートフォリオを会社に見立て、給与、年収に相当する配当を重視した投資スタイルを取る。2024年12月に資産1億円を突破、2026年2月時点で資産1.5億円。保有銘柄数はおよそ100。2019年に51歳でFIRE(経済的自立と早期退職)を実現。57歳。
公式X : https://x.com/manibou1968
取材・文/鈴木洋史
