中部電力グループで、EV充電器事業を手がけるミライズエネチェンジが民事再生手続きを申し立てた(公式サイトより)
世界各国で電気自動車(EV)への移行が進むなか、自動車大国の日本は大きく後れを取ってきた。普及のカギを握るのがEV充電器を中心とするインフラの整備で、政府は大金を投じて充電器の設置を促した。しかし、業界トップ企業がグループ内取引で価格を吊り上げ、補助金を“水増し請求”していた疑惑を本誌・週刊ポストがスクープ。会社は事実上の倒産に追い込まれたが、「杜撰なルール」はなぜ許されたのか。“EVムラ”の闇を追った。【全文】
関係者から入手した社内会議の音声
中部電力グループで、EV充電器事業を手がけるミライズエネチェンジ(以下、ME社)が民事再生手続きを申し立てたのは5月19日のこと。子会社を含めた負債総額は約47億円で、新規のスポンサーを募って事業再建を目指すと発表した。
同社をめぐっては本誌(2026年2月20日号)が「EV補助金“水増し申請”疑惑」を報じ、3か月後に事実上の倒産となった。
本誌報道直後のME社にはまだ余裕があり、関係者から入手した社内会議の音声では経営幹部が記事について「週刊文春とか日経新聞とかに比べたら、ああいうところで働けない人たちがやっているんだろうなというレベル」「バズったらフォロワーを増やすチャンスぐらいだと思ったほうがいい」「雑誌の(表紙)デザインが頭悪そう」と語っていた。
この間に何があったか。
