金銭面・心理面で、介護負担をどう減らすか(写真:イメージマート)
厚生労働省によれば要介護・要支援認定者は過去最多となる734万人(2026年2月時点)。65歳以上の約5人に1人にのぼる。その家族のなかには深刻な「介護疲れ」に悩むケースも少なくない。介護の負担を極限まで減らしたい──そんな願いに長年寄り添ってきた専門家に聞いた。
自分で頑張りすぎない
介護には金銭面でも心身面でも大きな負担が伴う。家族だけで抱え込もうとした結果、介護する側が倒れ、介護される側も行き場を失う「共倒れ」が起こりやすいのが現実だ。
「共倒れを防ぐには、“自分で頑張りすぎない”ことが何よりも大切。国や自治体の公的制度をフル活用し、できるだけプロに任せる発想が必要です。早い段階で公的制度やサービスを知り、住環境を整え、心構えをしておく。これらの組み合わせによって、介護負担を限りなくゼロに近づけることは可能です」
金銭面の負担を減らす方策14【介護保険・公的制度の活用】
そう話すのは、介護情報サイト『親ケア.com』を運営する介護アドバイザー・横井孝治氏。自身も19年にわたる介護経験を持つ横井氏は、介護や医療関係者との交流のなかで多くの負担減の知恵を学んできたという。
最初に知っておきたいのは、「相談場所」だと横井氏は話す。
「介護で悩んだら、まず『地域包括支援センター』に連絡しましょう。自分の近所にあるセンターではなく、介護を必要とする人の居住地を管轄する窓口に連絡します。地域包括支援センターで介護保険の手続きをし、要介護認定が出てはじめてケアマネジャーと契約することになります」(以下「 」内は横井氏)
相談時間は30~60分ほど。ここで重要なのは、事前に「困りごとメモ」を用意しておくことだという。
「最初の相談時に入浴、食事、排泄、物忘れ、通院など、困っていることを箇条書きにしておけば具体的な提案を受けやすくなります」

