このまま放置するわけにもいかないけど…(イラスト/大野文彰)
ゴミの不法投棄をめぐっては誰がどのように対処するか悩ましい問題だ。特に不法投棄した人物が特定できない場合、処分の費用は誰が負担することとなるのか。実際の法律相談に回答する形で、弁護士の竹下正己氏が解説する。
【相談】
地域のゴミ集積所に粗大ゴミが不法投棄されたままになっていて困っています。どうやら近所に住んでいた人が引っ越し時に捨てていったようなのですが定かではなく、その人の連絡先もわかりません。
このまま放置するわけにもいかず、どこに連絡して対処してもらえばいいのか、処分費用は誰が負担するのかについて教えてください。(千葉県・51才女性・パート)
【回答】
家庭の生活ゴミは、廃棄物処理法のいう一般廃棄物です。市町村は、廃棄物処理法第6条に基づき一般廃棄物処理計画を定めて、該当する区域内におけるゴミの収集や処理を行わなければなりません。この市町村の義務に対応して、住民も処理計画に基づいてゴミ出しをするなど市町村の清掃事業に対する協力義務があります。
市町村によって違いますが、家庭ゴミについて、戸別収集方式と集積所(ゴミ置き場)収集方式をとっているところがあります。集積所収集方式が採用されると、指定の集積所以外ではゴミ収集されないのでここを利用するしかなく、収集の効率はいい半面、あなたが被っているような生活被害が少なくありません。
粗大ゴミの収集には、一定の手続きを必要とするのが普通ですから、集積所に投棄された粗大ゴミは収集されません。従って、このような粗大ゴミは、集積所の管理者の責任で対応するほかありません。ゴミ集積所にある以上、管理下に入ったものと考えられるからです。
