出荷台数で世界最大の宇樹科技がIPOへ(Getty Images)
中国経済に精通する中国株投資の第一人者・田代尚機氏のプレミアム連載「チャイナ・リサーチ」。上場間近の中国の人型ロボット大手・宇樹科技(Unitree Robotics=ユニツリー・ロボティクス)の業績について精査、人型ロボット開発の現在地についてレポートする。
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公募株の内、一般投資家向けに振り分けられるのは16%
人型ロボット出荷台数(2025年)で世界最大の宇樹科技が8月、IPOを行う。発行価格は1株150.8元(3619円、1元=24円)、公募株数は約4045万株で発行後株式総数の10%といった条件である。8月10、11日に新株購入申し込みが行われており、資金調達額は約61億元(1464億円)に及ぶ見込み。上場先は上海証券取引所科創板で上場日は8月後半となりそうだ。
公募株の内、20%は社会保障基金、DeepSeek、中国石油、南方電網、テンセント、中信証券など9件の戦略投資家向け。64%は引受証券会社を通じた機関投資家あるいは特定の条件を満たした個人投資家向け。残りの16%が引受証券会社を通じたインターネットによる申し込みとなる一般投資家向けだ。ちなみに、科創板における一般投資家の当選率は0.02~0.05%と言われているが、今回のIPOではこの範囲の下限をさらに下回る0.018%であった。
これからの10~20年で、AI、人型ロボットが人類、社会に大きなパラダイムシフトをもたらすだろう。前者については、2022年11月にOpenAIがChatGPTを公開したのをきっかけに開発競争が急加速、米国が先行し中国がそれを追う形で現在、AIデータセンター投資が世界経済を牽引している。
一方、後者についてはまだ実用化前夜といった段階だが、複雑なカンフーの動きを正確に再現できたり、ハーフマラソンで人類の記録を破ったりするなど、性能の面では、一部で人類の能力に匹敵、あるいは超えるほどに進化している。労働者の代替に向けて準備は整いつつある。
