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【注目トピックス 日本株】大幸薬品 Research Memo(1):2026年12月期中間期は増収、営業利益は減益も、おおむね計画どおりの進捗

*11:41JST 大幸薬品 Research Memo(1):2026年12月期中間期は増収、営業利益は減益も、おおむね計画どおりの進捗
■業績動向

大幸薬品<4574>は、「正露丸」「セイロガン糖衣A」を中心とする医薬品事業と、ウイルス除去・除菌・消臭製品「クレベリン」シリーズを中心とした感染管理事業を展開している。

2026年12月期中間期は、売上高が2,636百万円(前年同期比9.3%増)、営業利益が17百万円(同63.4%減)、経常利益が41百万円(同101.4%増)、親会社株主に帰属する中間純利益が44百万円(同84.1%減)と、増収ながら営業減益となった。

売上高は、主力の医薬品事業が2,523百万円(前年同期比14.3%増)とけん引役となった。そのうち国内の売上高は1,410百万円(同16.9%減)となった。「正露丸」の供給不足に加え、競合他社製品の供給再開やインバウンド需要の減少等がその要因である。上期(1~6月)の国内止瀉薬市場は、前年同期比で94.9%と縮小し、同社シェアは2026年4月~6月で44.4%(前年同期は48.2%)と高い水準ではあるものの、供給制限等の影響が残る。一方で、海外の売上高は1,112百万円(前年同期比118.7%増)と大幅に増加した。供給体制が一定程度整い、中国・香港・台湾の主要市場で出荷数量が順調に増加したことが要因である。感染管理事業は、前年同期のインフルエンザ流行の反動により減収となった。

売上総利益は、前年同期比1.4%増の1,339百万円と微増にとどまった。海外医薬品事業の増収や単価改定影響、為替がプラスに寄与した一方で、原価影響(原料・資材の値上がり、供給体制強化に向けたコスト増など)が伸びを抑制した。販管費は、昇給などによる人件費の増加、海外マーケティング施策強化による広告宣伝費の増加などにより同3.8%増の1,321百万円となった。これらにより営業利益は同29百万円の減益、経常利益は前年同期に計上した為替差損が解消したことに加え、為替差益及び受取利息を計上したことから同20百万円の増益となり、いずれもおおむね計画どおりに推移している。なお、親会社株主に帰属する中間純利益は、前年同期に計上した投資有価証券売却益(347百万円)の反動で同235百万円の減益となった。

■今後の見通し
2026年12月期は期初予想を据え置き、供給改善と海外の価格改定で目標達成へ
2026年12月期は、売上高で7,200百万円(前期比12.5%増)、営業利益で500百万円(前期比8.9%増)、経常利益で520百万円(同7.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で550百万円(同40.4%減)と、期初予想を据え置いている。医薬品事業がけん引し2ケタ増収、中期的な拡大に向けたブランド投資を強化しつつ営業増益を見込む。

医薬品事業の売上高予想は6,695百万円(前期比16.0%増、期初予想を据え置き)であり、下期のみの予想は4,172百万円となる。2026年12月期上期までに、「正露丸」生産能力の向上に向けた設備更新及び生産体制の構築が完了しており、下期には順次生産能力を引き上げる想定である。店頭で欠品していたSKUの追加発売やプロモーション施策を行い、国内シェア向上に向けた取り組みを推進する。同社では、「正露丸」シリーズの製品供給ラインナップ(例:「正露丸」200粒の再出荷)などの増収効果を約4億円と想定する。国内向けの主な施策としては、(1) 若年層(20~30代)の顧客基盤拡大に向けたデジタル動画、(2) 店頭POP・インバウンドMD、(3) 「ラッパのマーク」IPグッズによるファンづくりを展開する。また、海外(特に中華圏)への展開強化を図り増収につなげたい考えだ。感染管理事業の売上高予想は500百万円(前期比19.3%減、期初予想を据え置き)であり、下期のみの予想は389百万円となる。着実な黒字化に向けて収益改善に向けた取り組みを進め、業務用領域(清掃業界や葬儀業界向けなど)による増収を目指す。

営業利益予想は下期偏重としており、下期のみの予想は483百万円である。この傾向は、止瀉薬の需要が夏場にピークを迎えることがベースにあり、前期も上期の営業利益46百万円に対して、下期は413百万円だった。さらに供給体制が大幅に改善したことや海外医薬品の価格改定(2026年6月より一部製品で実施)の効果がプラスされることなどが増益要因となる。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の特殊要因(保有有価証券の売却など)が剥落するため減益予想となっている。

弊社では、「正露丸」の供給体制が上期に整ったなか、国内外での積極的な販売促進施策が進行しており、海外での価格改定の効果も見込めるため、下期の目標は高いものの通期の業績予想の達成は十分可能であると考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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