新たに社長に就任する戒田理夫氏(右=永守重信・前会長/時事通信フォト)
モーター大手のニデックの岸田光哉社長が辞任した。岸田氏は2024年4月に創業者の永守重信氏の後継として社長に就任。大規模な会計不正が発覚した後はその処理にあたってきた。
今年3月に公表された第三者委員会の報告で、不正の原因が永守氏による強い業績プレッシャーにあり、「会計不正について最も責めを負うべきなのは、永守氏と言わざるを得ない」と結論づけられると、岸田氏はニデックの3大精神のひとつ「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」に「必ず正しくやる」を付け加えると表明。組織風土の改革を進めるとしていた。
今回の社長交代を主導したのは、社外取締役を中心とする取締役会だという。9月末に有価証券報告書の提出期限、10月末には特別注意銘柄の指定を受ける東京証券取引所への内部管理体制確認書の提出期限がそれぞれ迫るなかで、社長就任前は永守体制のもとで車載事業本部長を務めるなど経営責任を問われる側にいた岸田氏が社長を続けることを疑問視する声が社外取締役らの間で上がったようだ。
社外取締役らは夏頃から岸田氏の後任探しを進めており、ニデックの元役員らに打診しては断わられていた。この難局を引き受けようという人はいないのだろう。結局、現在の経営陣で専務執行役員だった戒田理夫氏が火中の栗を拾った。
