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年金の負担増サイクル 現役→高齢者→低所得者の順に回す

年金の負担増サイクルとは?

年金の負担増サイクルとは?

 イソップ物語に「狡い狐」(ずるいきつね)という寓話がある。2匹の猫が獲物の分け前で争っていると、狐がやってきて「ぼくが公平に分けよう」と半分にする。しかし、秤で量ると一方がわずかに重い。

 そこで狐が多い方を少し食べると、今度は逆の方が重くなった。これを繰り返し、狐はまんまと全部食べてしまう。この国の年金役人はイソップの狐より狡猾だ。

●「世代間格差是正」を名目に現役も高齢者も負担を増やす

「高齢世代と現役世代の格差を是正する」

 厚労省はそう掲げて今国会に年金減額法案を提出、与党の強行採決で衆院を通過した。物価が上昇しても、現役世代の平均賃金が下がれば年金受給者に払う年金額を減らす内容だ。当然、受給者の生活は苦しくなる。

 だが、それで現役世代が楽になるわけではない。この間、サラリーマンの平均賃金は下がり続けているのに、厚生年金保険料はこの9月から大幅に引き上げられ、月収30万円の人は年額約1万3000円(労使合計)もの負担増になった。

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