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橋下徹氏が明かす「いずれ総理に」と安倍晋三氏を維新に誘った“幻の合流構想”

緊急対談

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「僕はもう一回挑戦したい」

岩田:私、橋下さんにお会いしたら、お聞きしたいと思っていたことがあるんですね。最初の橋下さんと安倍さんの出会いは何でしたか。

 20年近く前の曖昧な記憶なんですが、当時橋下さんが、『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)に出演し、茶髪で「ヨンさま」(ペ・ヨンジュン)と呼ばれていて(笑)、安倍さんが「大阪の“ヨンさま”からメールをもらった」と話していました。どうして大阪のヨンさまから安倍さんにメールが来たんだろうとずっと気になっていたんです。

橋下:髪型が似ていただけなんですが……(笑)。安倍さんとは、大阪のやしきたかじんさんの番組(『たかじんのそこまで言って委員会』読売テレビ系)で初めてお会いして、それでご挨拶のメールをしたんだと思います。

 それから時間が経って自民党が下野し、僕が大阪府知事になった頃に、たまたま新幹線でご一緒し、隣に座って「橋下さんも命を狙われるようになって大変でしょう」「僕は再起して、もう一回挑戦したい」といった会話をしたのを覚えています。

岩田:生前、「戦う政治家が好き」と様々な場面で話していましたね。

橋下:いやいや。確かに、安倍さんの話の中で出てくる政治家は、戦う人たちが多かったですね。トランプに対しても職務で機嫌を取っているわけではなく、たぶん、ああいう人が好きなんだと思う。あれだけ世界を敵に回してよくやるなと。

岩田:首脳外交は、お互いの国益がかかっているだけに、真剣勝負ですね。でも真剣勝負だからこそ、信頼関係を築けるという印象を受けました。

橋下:維新には来てくれなかったけど、そういう経緯で安倍さんや菅(義偉)さんとの関係が生まれました。大阪都構想の法案も自民党では菅さんを中心に、さらにはみんなの党や、当時の与党民主党も協力してくれて賛成多数で可決してもらいました。

岩田:その後、自民党は政権に返り咲き、安倍さんは総理に、菅さんは官房長官に就きますが、毎年クリスマスイブには、安倍・菅・橋下・松井の4氏が、虎ノ門で食事をされていましたね。

橋下:大の男4人でクリスマスディナーって、どんな仲なんですかね(笑)。だけど、めちゃくちゃ楽しかったですよ。菅さんはお酒を飲まれないんだけど、上機嫌でニコニコしていた。僕は安倍さんから、各国首脳のいろんな裏話を聞きましたよ。トランプにオバマ、キャメロンにメルケル、ドゥテルテと、ここでは話せないような逸話をたくさん。いや、本当、毎回楽しかったです。

後編に続く

【プロフィール】
橋下徹(はしもと・とおる)/東京都出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、1997年弁護士登録、翌年橋下綜合法律事務所設立。大阪府知事、大阪市長を歴任。地域政党・大阪維新の会を結党。その後国政政党・おおさか維新の会の初代代表に就任。2015年12月に政界引退。

岩田明子(いわた・あきこ)/千葉県出身。東京大学法学部卒業後、NHK入局。2002年、安倍晋三氏の番記者に。官邸や政党担当の他、外交取材多数。2013年から政治担当の解説委員を兼務。2022年7月、NHKを退局。近著に『安倍晋三実録』(文藝春秋)。写真の衣装はブラウス:ATTRANGES、stylia、イヤリング:jinjin。

※週刊ポスト2023年7月14日号

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