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飼い犬のせいでけがをした相手が、治療費以外に整骨院代やガソリン代を請求 応じる必要はあるのか?

 交通事故による頸椎捻挫や腰椎打撲などの治療で整骨院の施術が問題になるケースがあります。例えば、通院していた病院の医師が、医学上の見地に基づき、症状改善に有効であると判断して整骨院で施術を受けることをすすめたような場合には、治療費は損害として賠償の対象になります。

 医師のすすめや容認がなくても、病院への通院が困難な事情があって整骨院に通い、一定の効果があった場合、あるいはそうした事情がなく医師の指示もなかったけれど一定の効果があったと認められる場合でも損害を認める事例がありました。しかし、病院の治療とは違って、整骨院への支払い額が当然に損害として認められることは、医師の指示に基づくような場合を除いて稀です。効果の程度に応じてその一部が認められるのがほとんどです。

 ところで、不法行為による損害賠償では、財産上の損害だけでなく、通院等による精神的損害にも慰謝料の支払いが命じられます。そこで、ご質問の場合も整骨院だから支払いを拒否するのではなく、医師の指示や整骨院の施術の効果などを確認し、交渉して示談するのがよいかもしれません。

 なお、被害者があなたの飼い犬を触ろうとしたり、挑発したために、犬が飛びついたような場合には、被害者にも落ち度があって、過失相殺の対象になる可能性もあります。事故発生の状況も踏まえ、すべてがあなたの責任かどうかを考え合わせたうえで、交渉してください。

【プロフィール】
竹下正己/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。射手座・B型。

※女性セブン2023年8月31日号

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