家計

【銀座の一等地で「299円弁当」を買う人たち】低価格スーパー「オーケー」進出で見えてくる“銀座のモデルチェンジ”

惣菜コーナーには多くの人が

惣菜コーナーには多くの人が

「銀座の客」が変わった

 流通評論家の渡辺広明氏はオーケーの銀座進出には4つの要因があると分析する。

「ひとつは銀座の客層の変化です。職場の近くに住む、住職近接の考え方が若い世代を中心に広まり、中央区や港区の都心の湾岸エリアなどに住む人が増えています。ただ、圧倒的なお金持ちじゃなくて、ちょっと無理をしてマンションを買ったパワーカップルみたいな人たちが多いので、生活費は少しでも切り詰めたい。オーケーが低価格を打ち出すにはうってつけなのです」

格安弁当は銀座でも人気

格安弁当は銀座でも人気

 さらに働く女性の増加も一因だという。

「女性の就業率は71.3%(2021年生産年齢人口)です。銀座や有楽町界隈で働く女性も増えている。そうした人たちが仕事の前にお弁当を買う、といった行動パターンが読めます。

 3つ目は銀座という土地柄、夜のお店で使われる業務用の食品などが売れるんです。先行して銀座に進出した『肉のハナマサ』が成功しているのも同様です。

 さらに、“日本は安い”という情報が世界的に広まっています。安さを求めてやってくる外国人も多い。そこで299円の弁当ですからね。あれ、ヨーロッパだったら多分2000円くらいしてもおかしくないですよ。中国のQRコード決済・WeChatペイも使えるし、コロナ明けでインバウンドが再び増えることも見越しての出店だと思います」(渡辺氏)

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