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三井住友FG社長・太田純氏急逝でも業務への影響はなし 不測の事態に備える「コンティンジェンシープラン」発動

65歳で亡くなった三井住友フィナンシャルグループ・太田純・社長(時事通信フォト)

65歳で亡くなった三井住友フィナンシャルグループ・太田純・社長(時事通信フォト)

 日進月歩で進化する医療の世界で、今やがんは“不治の病”ではなくなった。しかし、依然として発見が極めて困難とされるのがすい臓がんだ。「暗黒の臓器」とも呼ばれ、このがんを原因に経済界のトップランナーがこの世を去った──。

 三井住友フィナンシャルグループ(FG)社長・太田純氏の急逝は経済界に大きな衝撃をもたらした。11月25日朝に亡くなった太田氏の死因はすい臓がん。

 65歳だった。後任の社長には、中島達副社長が昇格したが、メガバンクのトップが在職中に亡くなるケースは異例だ。『経済界』編集局長の関慎夫氏が言う。

「60代と比較的若い年齢でトップに就くことが多い銀行の頭取や社長が、在任中に病気で亡くなった例は記憶にありません。太田さんは社長就任前から難しい交渉をまとめてきた経歴の持ち主です。住友銀行出身ながら頭取の経験がなくFGの社長になったことも異例で、これまでのトップとの違いが際立つ人でした」

 京大法学部出身の太田氏は1982年に住友銀行に入行、外資金融部などを経て、2009年、三井住友銀行の執行役員となり、大和証券との合弁解消時には、投資銀行部門担当として交渉に当たった。2019年4月に三井住友FG社長に就任すると、「脱銀行」を掲げるなど“改革派”として注目されていた。

「就任後の太田社長は『このままでは銀行が必要とされなくなる』と内外に発信し続け、業態の改革から海外展開まで意欲的に取り組みました。SBIホールディングスとの提携は北尾吉孝会長を相手にトップ営業で話をまとめ、リーダーシップを発揮。豪放磊落な人柄は若手時代から変わらず、社内外から慕われていたようです」(関氏)

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