住まい・不動産

【母の服1000着、父の本2000冊】松本明子が語る「実家じまい」 維持に1800万円掛かった空き家が600万円で売れるまで

松本明子さんの実家売却への道のりは平坦ではなかったという(撮影/木村圭司)

松本明子さんの実家売却への道のりは平坦ではなかったという(撮影/木村圭司)

 親が亡くなった後の実家をどうするか、そのまま放っておくと近い将来、「負動産」となり、大きな負担となりかねない。だからこそ、家族で「実家じまい」の話し合いを進めなくてはならない。著名人でも「実家じまい」で苦労した経験を持つ人は少なくない。

 タレントの松本明子さん(57)は、2018年1月に香川県高松市の実家を約600万円で売却した。道のりは平坦ではなかったと松本さんが振り返る。

「25年間も実家を空き家のままにしていたために、その間の維持費用などが約1800万円まで膨らんでしまいました」

 実家は松本さんが6歳の頃に父親が建てた総檜造りの5DKの平屋。松本さんにとっては歌手に憧れて上京するまでの10年ほどを過ごした家だ。

「その後、デビューから10年ほどで色々とお仕事がいただけるようになり、両親を東京に呼び寄せたんです。『電波少年』シリーズが始まった1992年頃のことでした」(松本さん)

 ただ、東京に移り住んでも両親は香川の家を手放さなかった。浮き沈みの激しい芸能界にいる娘に“帰る場所”を残しておきたいという思いもあったのだろう。現実には誰も住まない状態が続き、出費ばかりがかさんだ。

「年に数回帰るだけなのに固定資産税は年8万円。火災保険や光熱費なども合わせて年27万円の維持費を払い続けました。結局、香川に戻ることはないまま父が2003年に、母は2007年に亡くなりました」(松本さん)

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