住まい・不動産

【母の服1000着、父の本2000冊】松本明子が語る「実家じまい」 維持に1800万円掛かった空き家が600万円で売れるまで

「みうらじゅんさんが引き取ってくれた(笑)」

 実家の土地・建物を相続したが、片付けや処分を進められないまま時間は過ぎた。いつかは自分や息子が香川に移り住むかもしれないという思いもあったという。

「でも、息子が大きくなり、香川に戻ることはないのが明白に。それで、“私の代でなんとかしなければ”と思うようになりました」(松本さん)

 2017年から処分に動き始め、250万円かけて電気設備などをリフォーム。県庁の空き家バンクに登録すると、幸運にも希望額で売却できる話がまとまったが、そこから引き渡しまでの3か月での家財処分が大きな負担になったと松本さんは言う。

「母の着物や洋服が100着以上、父の蔵書が2000冊ほどありました。食器や家電にピアノ、おばあちゃんの明治時代の嫁入り道具に至るまで、家を空っぽにするだけで1週間の泊まり込み作業でした。父のエロい雑誌とかも出てきて、笑っちゃいましたよ。これは、(イラストレーターの)みうらじゅんさんが引き取ってくれた(笑)」

 松本さんは、「両親の存命中にもっと相談しておけばよかった」という思いから、著書『実家じまいを終わらせました!』をまとめている。

「親が元気だとなかなか相談しにくいと思いますが、年末年始の帰省は話し合いのチャンス。私の本や『週刊ポスト』を持参して、“ほら、松本明子もこんなに困っていたんだよ”と、話のきっかけにしてほしいです(笑)」

※週刊ポスト2023年12月22日号

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