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弁護士が注目した2023年の判例 袴田事件の第二次再審差戻審で判断理由に「証拠のねつ造」と明記された衝撃

 この他、今年はジェンダー関連の判決が、たくさん下されました。

 例えば、戸籍上男性の女性公務員が職場のフロアにある女子トイレの使用を認めた最高裁判決には批判もありましたが、彼女は職場に女性として申告し、別フロアの女子トイレの使用を認められて問題もなく、同僚女性も数名が違和感を抱いているだけで、反対はありませんでした。最高裁は本人の性自認だけを理由にしたのではありません。難しい問題ですが一般論に頼らず、事案ごとに冷静な判断をすることが必要だと思います。

【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。

※週刊ポスト2024年1月1・5日号

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