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【能登地震】老舗旅館「加賀屋」のおもてなし魂 「断水中でもトイレが流れた不思議」の裏にスタッフの尽力

加賀屋は地上20階建て。総客室数は233室あり、約1450人を収容する

加賀屋は地上20階建て。総客室数は233室あり、約1450人を収容する

客室に残してきた荷物を取りに行ってくれた

『お金の不安すっきり解消! 理系夫の家計大作戦』(オーバーラップ)など多くの著書を持つ漫画家のくぼこまき氏は、加賀屋と同じく七尾市内の和倉温泉にあるグループ旅館「あえの風」に宿泊していた。旅先で被災し、加賀屋グループから受けた気配りについてX(旧Twitter)にポストしている。

 強い揺れでドアが故障し、くぼ氏らは客室に閉じ込められたが、従業員たちの助けで無事脱出できたという。また、避難所でも加賀屋グループによる飲食物や布団の差し入れに助けられたそうだが、くぼ氏は、「加賀屋グループの本領発揮はここからでした」と振り返る。

「地震翌日、金沢までバスで送ってもらえることになり、宿の近くのテントで手続きをしました。テントでは、客室に残してきてしまった荷物について申請を行いました。館内はめちゃくちゃで、あちこちに割れやヒビが入って危険な状態なので、それぞれの部屋までスタッフがわざわざ取りに行ってくれました。私は客室に何を置いてきてしまったかも忘れていたため、とりあえずキャリーケースとボストンバッグだけ申請したところ、ほかの荷物もほぼ見つけ出して素早く持ってきてくれました。

 その後、バスに乗るように指示されました。もともと足を痛めていた義父が避難所で無理な姿勢を取っていたため少しヨロヨロしていたのですが、それに気づいたスタッフがすぐに車椅子を用意してくれました。義父母の荷物も台車に乗せて運んでくれて、本当に助かりました。金沢までかなり長い時間がかかりそうということで、『できるだけたくさん持って行ってください!』と高級なお菓子を手渡され、辰年のお守りまで持たせてくれました」

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