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【事例と対策】「介護・看取りできょうだいの仲が引き裂かれる!」トラブル回避のために家族会議で話し合っておくべきポイント

延命治療が必要になった場合の方針の違い

 親の最期に「延命治療」が必要になった場合も、突然のことだけに方針の違いが生じやすい。

 Dさん(男性・50代)は、80代の父親が急に脳卒中で倒れ、医師から「自力での食事が困難になったため、胃ろうをつけるか否か、家族で話し合ってください」と告げられた。

 胃ろうは腹部から胃に直接チューブを通し、栄養を摂取する延命治療だが、「やめ時」の判断が難しく、患者のQOL(生命の質)の観点から治療を望まない人も少なくない。

「なんとか命を助けてほしい」と願うFさんに対し、弟は「親父が長く苦しむのは見たくない」と意見が真っ向から対立。そのわだかまりは父親の死後も残り、「事前に話し合っておけばよかった」と後悔が残ったという。看取りの方針も、介護と同様、事前の協議が肝要となるのだ。

話し合った内容は書面化する

 トラブルが深刻化すれば、きょうだいの仲は引き裂かれ、親が亡くなった後も長く尾を引く。横井氏は「親が元気なうちに家族会議を開いておきましょう」と強調する。

「子供の側から提案する場合、『僕らはお父さん、お母さんのことが心配だから、僕らを安心させるためにも話し合いに出てくれないか』とお願いベースで親に参加してもらい、他のきょうだいは『早めにルールを決めないと後で必ず揉める』と説得し、早期の開催を求めましょう」

 家族会議で話し合うべき7項目は表にまとめた通りだ。まずは子の役割分担を話し合い、親を介護する際に誰が何をするのかを決める。さらに介護にかかる費用と親が持っている財産を確認し、家族だけで介護が担えなくなった時はどうするかも話し合っておく。介護や相続全般に関する親の意向を聞くことも大切だ。

「話し合った内容を『扶養契約の公正証書』として書面化しておくと、口約束で終わらせずに義務を履行する効力が生じます」(横井氏)

※週刊ポスト2024年3月22日号

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