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いちからわかる!株投資

【図解で丸わかり】知っておきたい株価・財務指標「PER」「PBR」「ROE」の仕組みを解説 投資に活用する際のポイントとは

企業の「PER」「PBR」「ROE」もチェック(写真:イメージマート)

企業の「PER」「PBR」「ROE」もチェック(写真:イメージマート)

 株を買う時に注目したいポイントのひとつが、その企業の今の株価が企業価値に比べて安いのか(割安)・高いのか(割高)。また同時に、企業の経営効率についても把握しておきたい。それを知るための株価・財務指標として有名なのが「PER」「PBR」「ROE」だ。はたしてこれらはどのような指標で、どうやって算出されるのか。経済ジャーナリストの和島英樹氏・監修『いちからわかる!株投資 2025年度最新版 最新株ランキング&買い方ガイド』(インプレス)より一部抜粋・再構成して紹介する。

買いたい株の株価はおトク?

株価が割安かどうか判断する

株価が割安かどうか判断する

 株を購入するにあたり、「その株が買いどきかどうか」は気になるポイントの1つです。気になる企業の株であっても、相場よりも割高な価格ではできるだけ買いたくないものです。

 株価が割安か割高かを判断する指標の1つが「PER(株価収益率)」です。PERは株価を1株あたりの当期純利益で割って算出します。例えば、株価が2000円で1株あたりの利益が100円の場合、PERは20倍です。当期純利益は会社の最終的な儲けで、株主の資産でもあります。1株あたりの利益が毎年変わらない場合、理論上は投資額を20年で回収できるということになります。つまり、PERは低ければ低いほど、投資した金額を回収する期間が短くなる=割安であるといえます。なお、純利益がマイナスの赤字企業の場合はPERが算出できないため、決算資料では「-」と表記されます。

PERの目安は業種によって異なる

「PER」の平均や基準を確認する

「PER」の平均や基準を確認する

 株価の割安性を判断するために参考になるPERですが、「何倍が妥当」という水準を示すものではないという点には注意が必要です。全業種のPER平均は15倍となっていますが、業種や企業の規模によって平均PERは異なります。例えば、食料品や小売業の場合は平均PERは20倍程度、石油・石炭や鉄鋼業の平均PERは10倍以下です。一方で、一般的には利益成長の高い企業は、将来への期待が高く、投資家からも人気を集めるためPERが高くなる傾向にあります。PERが高い・低いという理由だけで投資判断を行うのはNG。必ず業績も確認しましょう。

 なお、業績指標欄に記載されている予想PERは、決算短信などの業績予想や証券アナリストの予想をもとに算出されます。株投資では将来的に利益を得られるかが重要なポイントです。したがって、予想PERから投資するかどうかを判断するのが一般的です。

次のページ:PBR=1倍を基準に割安かどうか判断
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