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吉野家「牛丼大盛740円に値上げ」の背景にあるのは「並盛はワンコイン死守したい」の思惑か 外食チェーンの値上げが続く中で消費者に求められる賢い選択とは

やよい軒の『しょうが焼定食』800円。ご飯のおかわりは自由

やよい軒の『しょうが焼定食』800円。ご飯のおかわりは自由

800円以下で食べられる和食系チェーンのメニュー

 では、他の和食系外食チェーンで、吉野家の『牛丼』大盛と近い価格帯のメニューを見てみることにする。牛丼以外の“丼もの”では、たとえば天丼チェーンのてんやでは、定番の『天丼』が620円、『海老といかの上天丼』が770円だ。カツ丼チェーンのかつやは『カツ丼(梅)』が590円で『カツ丼(竹)』が760円となっている。

「天丼やカツ丼が800円以下というのは、今やかなり安いほう。ただ、ボリューム感は牛丼チェーンと比べ物になりません。そう考えると、吉野家は値上げをしてもなお、牛丼コスパの良さは保たれているとも言えるかなと思います」

 定食チェーンに目を向けると、やよい軒では定番の『しょうが焼定食』が800円。大戸屋は『大戸屋ランチ』が960円(都内の店舗の価格、以下同)、『香味唐揚げ』が960円、『もろみチキンの炭火焼き』が990円などとなっているが、800円台以下の定食メニューはない。そのほか、関東を中心に展開する中華料理チェーン・日高屋では『野菜炒め定食』が700円、すかいらーくグループの唐揚げチェーン・から好しでは『から好し定食【3個】』が650円、『から好し定食【4個】』が760円で提供されている。

てんやの『海老といかの上天丼』が770円。みそ汁とお新香もついている

てんやの『海老といかの上天丼』が770円。みそ汁とお新香もついている

「一般的に定食のメインとなる価格帯は900円から1200円ほど。800円台の定食でもご飯のおかわりが自由であるやよい軒は、コスパ的にも大きなアドバンテージがあります。ただ、吉野家も定食メニューはご飯のおかわりが自由で、『牛皿定食』なら789円。吉野家でご飯をよりたくさん食べたいのであれば、『牛丼』大盛ではなく『牛皿定食』でご飯のおかわりをするのも、賢い手だと言えるかもしれません」

 また、多くの外食チェーンでは、もっとも安い定番メニューの価格帯は600円台から700円台。そう考えると、今回価格据え置きになった吉野家の『牛丼』並盛の存在感が大きくなっていくのかもしれない。値上げが避けられない中で、利用者もより賢い選択をしていくしかない。

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