三日坊主に陥りやすいのはどんな人?(イラスト/藤井昌子)
気がつけば今年も3分の1を過ぎている。「今年こそは」と新年から始めたことが続かず落ち込んでいる人や、4月を機に決意したことがもう滞り始めている人もいるだろう。なぜ三日坊主で終わってしまうのか? その道のスペシャリスト10人に、三日坊主に陥りやすい人の特徴を解説してもらった。
【協力いただいた識者:浅倉ユキさん(全日本ズボラ主婦連盟代表理事)、大平信孝さん (目標実現の専門家)、岸村康代さん(大人のダイエット研究所代表)、戸田大介さん(アプリ開発ベンチャー『bondavi』代表)、永谷研一さん(『ネットマン』代表・行動科学専門家)、ねこくらりえさん、(ダイエット本著者)、風呂内亜矢さん(ファイナンシャルプランナー)、本間朝子さん、(知的家事プロデューサー)、丸山晴美さん(節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナー)、吉井雅之さん(習慣形成コンサルタント)】
93.6%の人が三日坊主の経験あり
全国の男女500人に行った調査によると、「三日坊主で終わった経験」という問いに対して、「よくある」と答えた人が51.6%、「たまにある」が42%。合計93.6%もの人が「三日坊主」の経験者であることが明らかになった。
[出典:『株式会社エミリス』による、全国の男女500名(10代から50代以上)を対象に2024年12月24~29日に実施したインターネットによる任意回答調査]
なぜ9割以上の人が三日坊主になるのか。同調査では、「運動」や「勉強」に対して、「面倒になる」「飽きっぽい性格」などを理由に挙げる人が多かった。
10人の識者に話を聞いたところ、三日坊主に陥りやすい人の特徴トップ10は別掲表のとおり。ここでは、多くの識者から挙がった「まず改善すべきこと」について説明しよう。
1位の「目標設定が高すぎる」について、習慣化アプリ『継続する技術』を開発した戸田大介さんが言う。
「私自身、子供の頃から何をやっても三日坊主でした。その原因は、目標設定を間違えていたからです。
目標は、行動を開始したときが最もやる気にあふれているピークの状態。その後は徐々にテンションが落ちていくものです。だから、最初からそれを見越して、“やろうと思った日から何十日か経った後”の、忙しい日々を生きている『疲れた自分でも達成できる目標』にしておく。これなら達成できる可能性が上がります」
習慣形成コンサルタントの吉井雅之さんは、「運動習慣がない人が、いきなり腹筋や筋トレを始めると、筋肉痛になって3日も続かない」と話す。
「運動に限らず読書でも、習慣がまったくない人がいきなり『1か月に1冊本を読む』などと高い目標を立てても、やる気が続かないのは当然です。小さな目標設定をして、成功体験を積み上げることが続ける秘訣。
目標設定を『毎日1ページ以上読む』ことにすれば、忙しくても調子が悪くても、電車を待つ時間やお湯を沸かす間などに読むことができ、習慣化できるようになります」(吉井さん)