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ビジネス

《人はこうして騙される》キャッシュカード詐欺で使われる巧みな話術 「はい」か「いいえ」で答えられる質問と自由に答えられる質問を使い分け、個人情報を洗いざらい引き出すテクニック

持っていたカードをすべてだまし取られることに

 さて、今回紹介する事例では、詐欺師たちが大手の百貨店や家電量販店の店員になりすまし、入手した詐欺リストの高齢女性宅へ、次のように電話をかけてきます。

詐欺師「このたびは、パソコンのご購入をありがとうございました」
被害者「私は買っていませんよ」
詐欺師「やはり、そうでしたか。あなたのクレジットカードを使い、買い物をした人がいまして、ちょっと挙動がおかしかったので連絡をしたんです。どうやら、クレジットカードが偽造されて、不正使用されたようですね。念のため、ご本人様の確認をさせていただいてよろしいでしょうか?」

 このようにして女性は、自分の名前、住所、生年月日などの個人情報を相手に伝えてしまうことになります。その後、お店から連絡を受けたという偽の警察官から電話を受け、「あなたの個人情報が詐欺グループに漏れ、悪用されたようです。これ以上の詐欺を防ぐために、すぐにカードを変えた方がよいですね」といわれます。

 そして続けて、全国銀行協会をかたる人物と電話で次のようなやり取りをします。

詐欺師「すでに事情は伺っています。これ以上の被害を広げないために、カードの使用停止をして、再発行することが必要です。カードの交換をなされますか?」
被害者「はい」
詐欺師「わかりました。どちらのクレジットのカードをお持ちですか?」
被害者「〇〇カードと、△△カードです」
詐欺師「わかりました。こうした被害では、クレジットカードの悪用だけでなく、キャッシュカードも不正利用されますので、セキュリティ強化のために、そちらも変更しましょう」
被害者「わかりました」
詐欺師「どちらのキャッシュカードをお持ちですか? すべての銀行を教えてください」
被害者「〇〇銀行と、△△銀行です」
詐欺師「本人確認と、変更の手続きで必要なので、暗証番号も教えていただけますか?」
被害者「****です」
詐欺師「ちょうど今、当協会の者がそちらの地区を回っていましたので、あと5分くらいで、伺えると思います。その間にお手元にカードを用意しておいてください」

 このようにして、資産や個人情報などの情報を把握され、家にやってきた銀行関係者を名乗る人物に、持っていたカードをすべてだまし取られることになります。

次のページ:テンポよく相手の詳細情報を引き出すテクニック
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