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日本の大学受験で中国人向け「カンニング業者」が暗躍 大学側も「怪しいブローカーが存在していることは把握している」と回答

業者が合格斡旋を謳っていた大学は、不正の事実をどこまで把握しているのか(イメージ)

業者が合格斡旋を謳っていた大学は、不正の事実をどこまで把握しているのか(イメージ)

「日本の大学には簡単に入学できる」──中国では、そんな噂が流れているという。背景に大学受験の「カンニング業者」が暗躍している可能性が浮上した。実態を探るべくSNSでやりとりをはじめ、中国人の業者に接触すると、デバイスを使用する方法と替え玉受験の2つの方法とその金額まで提示された。中国事情に詳しいフリーライターの廣瀬大介氏が業者に接触し、その手口をレポートする。【第3回。全文を読む

「決して違法ではありません」

 実際に、中国人業者に取材であることを伝え、真偽のほどや犯罪性について改めて見解を求めるとこう答えた。

「私たちが合格させた学生はいます。これ以上詳細は話せません。

 このビジネスについても決して違法ではありません。完全に合法とも言えないですが、試験の点数は公式なものとして使用できるものですし、問題はない。ただ、こうした報道が出てしまうと我々のビジネスに大きな影響が出てしまうので報道は控えてほしい」

 そう告げると業者は電話を切り、その後、こちら側から業者のSNSにはアクセスできないようになってしまった。

 こうした業者について、運営側はどう考えているのか。EJU(日本留学試験)を運営する日本学生支援機構の担当者は、こう答えた。

「試験中の電子機器の使用は厳しく監視しており、試験官の身元確認も行なっています。過去の試験で電子機器により試験問題が外部に流出した際には、該当者の点数を無効にし、警察に通報しています。基本的にマークシートで得点を電算処理しているため、内部の人間が得点を加算することはできません。また日本語学校の教師が試験官をすることもありません」

 JLPT(日本語能力試験)の運営元にも問い合わせたが「試験に関する不正行為や対策については回答を差し控える」とのことだった。

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