大の里(左)のグッズは館内で売り切れ続出
大関・大の里が自身初の初日から12連勝を決め、後続と3差をつけて2場所連続優勝に王手をかけた。3日間を残して横綱昇進をほぼ手中に収めた。2021年に横綱・照ノ富士が連覇して以来、20場所ぶりの連覇となる。3場所連続で大関以上の優勝となり、“番付崩壊”にも終止符が打たれるかたちとなりそうだ。その活躍がもたらす“経済効果”も大きい。
今場所も横綱・豊昇龍が“金星配給王”として序盤に平幕力士相手に土がついたことで、角界関係者のなかでは強い日本出身横綱誕生への期待が膨らんでいた。その期待は国技館の館内でも見られた。
他の力士の何倍も用意した応援タオルの「完全品切れ」
幕内土俵入りでは東方力士のトリを務める大の里への声援はもちろん、取組で東の花道奥から登場するだけで館内は割れんばかりの大声援となる。取組のため土俵に上がると客席のいたるところで「大の里」の応援タオルが掲げられ、その日一番の大声援が沸き起こる。
国技館内には若手親方がレジに立つ「親方売店すも~る」があり、力士の四股名や写真、イラスト入りのオリジナルグッズが売られている。相撲観戦そっちのけで商品選びをするファンも少なくない人気コーナーだが、今場所は異変が起きている。
通常、店頭の商品がなくなると係員が補充しているが、大の里のグッズが「完全品切れ」になっているのだ。
最も人気があるのが「のぼり風力士応援タオル」(1500円)である。幕内と十両の力士の四股名が入ったタオルで、客席で掲げられているものだ。大の里の棚はカラになっており、担当者によれば12日目の早い時間に売り切れたという。
「応援タオルが品切れになるのは珍しいです。今場所は大の里関と安青錦関が品切れになったのですが、安青錦関は入幕2場所目で製造量もそんなに多くなかった。大の里関は他の力士の何倍も商品を用意していたのですが、12日目に力が尽きました。想像以上に凄い人気です」(売店担当者)