kenmo氏の著書『5年で1億貯める株式投資』
「ほったらかし」だけでは得られないもの
kenmo氏は、「株式投資は、時間をかけて正しい方向で努力を継続できれば、基本的にはお金が増えていくもの。ただし、短期間で大きく資産を増やしたいと思うならば、それ相応の覚悟が必要だ」とアドバイスする。
「誰でもコツコツ積み立てながら“ほったらかし”にしておけば1億円を目指せる、という書籍がたくさん出ています。確かに新NISAが始まり、投資に詳しくない人がインデックス型の投資信託などの積み立てから始めるのは、非常によいことだと思います。実際、30年くらいコツコツと続ければ1億円に到達する人もいるでしょう。
しかし、誰もが30年続けられるわけではないと思います。30年も待てないという人も少なからずいるはずですし、もっと早くお金を作るためにリスクを取ってでも勝負に出たいという人もいるでしょう。一方で、短期でお金を増やすにはそれ相応の覚悟が必要ですし、失敗はすべて自分自身の責任ですし、少なくとも他責思考の人には向いていないでしょう。短期でお金を増やすには、人一倍の努力と徹底的なリスク管理、そして運や知識も一定程度必要になってきます。ただ、それでもなおリスクを取ってお金を増やしたいという覚悟のある人に、『コツコツ分散積み立てで30年間頑張りましょう』とアドバイスするのもナンセンスだと思っています」
自らの資産額や社会情勢に合わせて投資のスタイルを変えてきたkenmo氏。4月のトランプ関税ショック以降にも考え方を変えたという。その結果、どのような銘柄に注目しているのか。関連記事『《資産約3億円のkenmo氏が厳選した内需系グロース株5銘柄》AIコンサル、業務自動化システム、英語学習支援…資金を投じたいと考える理由とともに詳しく解説』で具体的に紹介している。
【PROFILE】
kenmo(湘南投資勉強会)/1982年愛知県生まれ。大阪大学大学院情報科学研究科修了後、東証一部(現・東証プライム)上場のメーカーに研究員として就職。2011年に元手300万円から株式投資を始め、追加資金の投入なしに、会社員を続けながらわずか5年で資産1億円を達成。現在は、約3億円を運用している。2018年個人投資家同士の情報交換を目的とした「湘南投資勉強会」を設立。2023年に15年間勤めた会社を辞め、IR支援や企業コンサルティングの法人を設立。著書『5年で1億貯める株式投資』(ダイヤモンド社刊)がベストセラーに。