「年金=炊き出しのオニギリ」でご飯の量が足りなくなった
年金減額が“永久”に続きかねないという指摘だ。前出の河野氏はこのマクロ経済スライドを炊き出しのオニギリにたとえている。
「炊き出しでオニギリ(年金)を配っていたが、長い行列ができて、お釜のご飯の量が足りない。最後の人まで配れるかわからない。そこで並んでいる人にはわからないくらいほんの少しずつオニギリを小さくしていって、最後の人まで配れるようにしようとしている」──というものだ。
その結果、この先、国民はほんの数粒の米粒を“これはオニギリだ”と言われて配られることになる。河野氏が言う。
「100年安心と言った年金制度は20年で悪くなった。抜本的な年金改革に取り組まず、小手先の修正をするのはもうやめたほうがいい」
石破首相も野田代表も、与野党が組んでいつまで年金騙しを続けるつもりなのか──。
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※週刊ポスト2025年6月27日・7月4日号