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家計

【スーパーの中国産ピーマンから基準値超えの残留農薬】「冷凍加工で菌が完全に死滅したり、添加物や農薬が消えることは基本的にない」輸入冷凍食品のリスク

2024年度だけでも168件の輸入冷凍食品の違反事例

 そうしたなか、今回の業務スーパーの商品回収により「輸入冷凍食品」の安全性が揺らいでいる。食の安全に詳しいジャーナリストの小倉正行氏が言う。

「2007~2008年にかけて発覚した中国産冷凍ギョーザ中毒事件(※)まで、冷凍食品は“加工食品”という位置付けで残留農薬の検査は義務化されていませんでした。事件を機に残留農薬検査が実施されるようになり、近年は冷凍食品の食品衛生法違反事例が多数報告されています」

【※中国「天洋食品」が製造、日本に輸入・販売された冷凍ギョーザから農薬「メタミドホス」が検出され、ギョーザを食べた3家族10人が重篤な中毒症状を起こした事件。のちに、農薬混入は同社社員の故意によるものだったことが判明】

 厚生労働省の公表データを見ると、2024年度だけでも168件の輸入冷凍食品の違反事例が確認できた。消費者問題研究所代表の垣田達哉氏が指摘する。

「違反内容の内訳は、野菜類は農薬、水産物や畜産物は大腸菌などの細菌類が多い傾向です。冷凍食品には“安全だろう”とのイメージがあるかもしれませんが、大きな間違いです。冷凍加工で菌が完全に死滅したり、添加物や農薬が消えることは基本的にありません。輸送中に新たな菌が付着・増殖するリスクが低いだけで、冷凍前に汚染されていれば、解凍後もリスクはそのまま残ります」

 具体的に最近ではどのような違反事例があるのか。関連記事《【輸入冷凍食品の食品衛生法違反事例・2024年度の168件全リスト】韓国産チャンジャ、ベトナム産エビ、中国産ブロッコリーほか 輸入業者が明かす現地工場の杜撰な実態》では、輸入冷凍食品の食品衛生法違反事例について、全168件リストとともに詳細を解説している。

※週刊ポスト2025年6月27日・7月4日号

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