各種代行サービスの内容と料金は(Getty Images)
共働き世帯や高齢者の増加に伴い、利用者が急増している「代行サービス業」。1980年代に始まった家事代行や運転代行をはじめ、近年さまざまなサービスが続々誕生している。家事や介護、仕事など、ひとりで背負うには重いその荷物、ちょっとだけ肩代わりしてもらえるサービスの最前線を紹介する。【前後編の後編。前編から読む】
数ある「代行サービス」のなかで、代表的なものが「家事代行」だ。そして最近では、「退職代行サービス」も話題になった。また、コロナ禍で一気に普及した出前や宅配も配達の代行サービスといえる。そこで家事、退職、配達代行の大手3社に取材し、どんなことを代行してもらえるのか、リアルな料金などを聞いた。
家事に加えて日用品管理も代行「代理発注サービス」を開始
【家事全般代行】ベアーズ
「コロナ禍で在宅時間が増加し、家事の総量が増えたことで、改めて暮らしを見直す動きが生まれ、ここ数年でも利用者は110~120%に増加。直近年間サービス件数は55万件以上にのぼります」(コミュニケーションデザイン室の阿曽元斗さん・以下同)
いま最も利用が多いのは、30~50代の共働きで子育て中の世帯で、利用者の約半数を占めるという。最近では仕事が忙しい単身世帯や、子供と離れて暮らすシニア世帯、介護世帯の利用も増えつつある。
代行内容は幅広く、掃除、料理、片付け、買い物など。ハウスクリーニングやシッターなどの暮らしをサポートするメニューもあり、事前カウンセリングで、最適なプランを提案してくれるという。
「『定期プラン』に付随する新サービスとして、『代理発注サービス』(ホームセンター「カインズ」と連携)を始めました。当社では基本、お客さまのお宅にある洗剤や道具をお借りして作業しますが、洗剤が切れていた、ということも。そこで、スタッフが訪問時に日用品の残量をチェックし、必要分をその場で発注。次回訪問時までにお届けしています」
在庫管理を任せられ、無駄使い防止にもなるとか。利用者の声でサービスは拡大していくのだ。
●料金/訪問回数が隔週からの「定期プラン」月額2万3474円(2時間)~/1回毎に利用する「スポットプラン」1万6170円(3時間)~/「初回お試しプラン」1万890円(3時間)