清涼感のある青い日傘も(写真:イメージマート)
ここ数年、夏は連日35度を超える猛暑も“当たり前”になった。今年も6月の終わりには、すでに全国100地点で最高気温35度以上の猛暑日を記録し、気象庁が「高温に関する早期天候情報」を発表するなど、10年に一度レベルともいわれている。
そうしたなか、男性にも日傘や携帯扇風機を使う人が増えてきているようだ。実際、メンズ日傘市場は近年伸長しており、男性用日傘ブランド「Wpc. IZA」では、販売数も右肩上がりが続いており、今年6月末にはシリーズ累計販売数約180万本を突破したという。実際に日傘を使うようになった男性たちと、「Wpc. IZA」を展開するワールドパーティー社に話を聞いた。
「もっと早く使えばよかった」
都内のIT企業に勤めるAさん(25歳)は、今年から日傘を持ち歩くようになった。「もっと早く使えばよかった」と話す。
「まず出勤時の日差しがまぶしくて辛いと思ったのが、日傘を使うようになったきっかけでした。日傘って、日焼けを気にする女性が使うものという思い込みがあったんですけど、単純に日差しを避けられるというメリットは大きい。サングラスをかけると、視界が全部暗くなってイヤだなと思っていたところへ、日傘売り場でメンズ用のものを見かけて、試しに買いました」(Aさん)
いざ日傘をさしてみると、「こんなに快適なのか」と驚くと同時に、「顔にかく汗の量も格段に減って感動です」と、Aさんはその快適さに満足している。
Bさん(32歳)は、都内の金融関係で営業を担当する。Aさん同様、日傘の快適さを実感している一人だ。
「僕は外出も多いので、暑さを実感する時間も人より長いと思うのですが、さすがに今年は暑すぎます。雨の時に傘を差すんだから、日差しから身を守るなら日傘も使って当たり前。まだまだ習慣になっていなくて、平日は持って出るのを忘れることも多いのですが、子供と公園に行ったりBBQをしたりする時など、長時間炎天下にいることが予想される場合は欠かせないアイテムになりました」(Bさん)
増えているのは“日傘男子”だけではない。大学生のCさん(22歳)は、今年から携帯扇風機を使い始めた。
「女性がよく持っているのは知っていたのですが、男性が持つイメージはなかったんです。ただ先日、美容院に行ったら、鏡の前に、デスクにも置けるようになっている携帯扇風機を置いてくれていて、すごく快適でした。デザインもグレーでかっこよく、美容師さんにどこで買ったのか聞いて、その場で買いに行きました」
携帯扇風機の使い心地についてCさんは、「僕は首回りに汗をかきやすくて、そこに風をあてるだけでも全然快適さが違う。Tシャツは案外熱がこもるので、Tシャツを持ち上げてお腹の部分に風を当てるのも気持ちいいです。持ち歩くものの一つになった」と話す。