応援タオルは早々に安青錦が「完売御礼」に
安青錦のタオルがいち早く品切れに
場所が進むにつれてその状況が変わってきた。初日に大関・琴櫻、3日目に横綱・豊昇龍に勝ち、その後も若隆景、霧島、王鵬などを破って快進撃を続けた東前頭筆頭の安青錦の「のぼり風力士タオル」が売り切れ、何度か追加されたが在庫も底をついて前半戦時点で欠品となってしまったという。琴勝峰は売り切れまでとはならなかったが品薄状態で、草野は商品すら販売されていなかった。
もうひとつの「応援タオル」も19種類が発売されるなか、琴勝峰や草野の商品は販売されておらず、13日目の時点で唯一売り切れているのが安青錦だった。
ファンは贔屓の取組で四股名が書かれたタオルを掲げて応援するスタイルが定着しているが、安青錦は声援が大きいのに掲げられるタオルの数が少ない。その理由は欲しくても手に入らないファンが多いからなのかもしれない。
逆に大量の「のぼり風力士タオル」が残っている力士も少なくない。5日目から休場した豊昇龍、初日から休場している大栄翔、負けが込んでいる琴櫻などは、人気力士ということで準備されていたのであろう商品が多く残っていた。
他にも四股名が入った商品が数多くある。「マフラータオル」(同1800円)、「のぼり風ハンドタオル」(同650円)、「豆力士ミニタオル」(同670円)、「推しバック」(同1500円)、「力士巾着」(同650円)、「ミニのぼり」(同780円)、「関取控え座布団」(同3850円)などがある。ただ、いずれも大の里や琴櫻、若隆景など人気力士を中心に商品展開されており、初土俵から12場所、幕内3場所目の安青錦や琴勝峰のグッズは応援タオルしかないわけだ。入門から1年の新入幕の草野は応援タオルすらない。
売り場担当者も「安青錦関の商品はどこにあるか聞かれるが、商品展開していないと答えるしかなくて…」と申し訳なさそうに話していた。土俵での番付崩壊がグッズ売り場の在庫管理にも“崩壊”を引き起こしているようだ。
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