学歴詐称問題にゆれる静岡県伊東市の田久保真紀・市長(時事通信フォト)
静岡県伊東市の田久保眞紀市長に関する学歴詐称疑惑の話題は、いつ、どのようなかたちで終息するのだろうか。女性セブンの名物ライター“オバ記者”こと野原広子氏も、イライラをつのらせている。オバ記者が、同騒動に対して感じた怒りの思いをつづる。
「私といたしましては」で始まる返答をどう読み解くか
もし“人を怒らせる選手権”があったら、この人の右に出る人がいるだろうか。少なくとも私的にはダントツ。68年間生きてきて、静岡県伊東市長・田久保眞紀さんほど私を怒らせてくれた人って、ほかにいなかったと思う。
しかも彼女のニュースが更新されるたび、確実に前回より怒りをパワーアップさせてくれるんだから、まぁ、大したもんよ。
まず、彼女が全国的に有名になったのは、6月上旬、市議会議員全員に「彼女は東洋大学を中退どころか除籍」という無記名の手紙が送られてきたことが発端で、それを定例会で市議に問われると、大学を卒業したかどうかの問いには答えないで、「怪文書のような卑劣な行為に屈するわけにはいかない」ときた。なのに議長と副議長には卒業証書をチラッと見せていた。さあ、ここからよ。
田久保市長は7月中に会見を開いて、市長を辞職して出直し選挙をすると表明した。それだって、「お騒がせしましたこと、お詫びいたします」とは言うものの、私に言わせれば、1mmも反省しているとは思えない口調でね。あまりに感情がザラつくので、その正体が知りたくて同じ会見を2度、3度と聞く。その結果、この人が人の感情を逆なでする理由がおぼろげながらわかってきたんだわ。
まず、彼女には、あいまいな最終学歴のまま市長になったという事実を、どうにかしてうやむやにしたいという強い意志がある。それは間違いなく「アウト!」なんだけど、怒りの種はそれだけじゃないんだよね。
口癖の「私といたしましては」で始まる返答に、質問をした記者に対しての蔑みが込められるんだわ。「何度も聞かれるんですが」「繰り返しになって恐縮ですが」って、言葉を言い換えれば「同じこと、また聞くわけ?」だもの。「恐縮ですが」も彼女がよく使う言葉だけど、そんなこと微塵も思っていない口ぶりよ。「ん、ん、ん」という相づちも、人をバカにしてるように聞こえる。