個人が不動産投資をするうえで金融機関からの融資は避けて通れない
「不動産投資」で大きな資産を築いた投資家は、どのような遍歴を歩んで成功に至ったのか。証券会社の営業ウーマンだった八木エミリーさんは、入社3年目の26歳の時に不動産投資を始めた。古い体質の残る不動産業界で若い女性は相手にされず、それでも諦めず見つけた最初の物件は、地元・愛知県の中古アパート1棟で、その価格は4800万円だった。
購入に際しては金融機関からの融資が必要だったが、八木さんはどのようにして融資を受けられたのか。
「1棟目の時は、ありがたいことに不動産会社が金融機関を紹介してくれました。融資担当者との面談では、生まれ故郷の活性化のため、30歳までに資産10億円、40歳までに資産100億円を目標にしていると熱弁したところ、『応援します』と好意的な反応を示してもらえて、自己資金250万円、金利3.175%、返済期間32年で4500万円の融資を受けられました。振り返ってみると金利が少し高かったと思いますが、何の実績もない年収450万円の20代の会社員に4500万円も融資して、スタートラインに立たせてくれたことには感謝しています」(以下「」内は八木さんのコメント)
アパート1棟購入したことで、信用力は格段に高まる。「30歳で資産10億円、40歳で100億円」というのは荒唐無稽に聞こえるかもしれないが、八木さんはこの1棟目を皮切りに着々と投資の規模を拡大していった。
「同じ2015年に2棟目として愛知県内に新築木造アパートを8400万円で買うことができました。その後、2020年までの5年間で7棟の集合住宅・ビルを購入し、総資産は7億5000万円(借り入れ6億円)にまで増やせた。『30歳で10億円』という目標には及びませんでしたが、100億円への道はけっして夢物語ではないと考えています」