「テンバガーを目指す場合も5年程度は時間をかける覚悟が必要」とテンバガー投資家X氏は説く(写真:イメージマート)
5年8か月で運用資産561万円を178倍の10億円に増やした兼業投資家、テンバガー投資家X氏は、「IPO(新規公開株)セカンダリー投資」という投資手法に出会う前までの約15年間は失敗続きの投資だったと振り返る。大学1年生で株式投資を始めて以降、現在まで約20年にわたる投資経験で得た教訓から、リスクを低く抑えるためのポイントや心得を説明する。初心者が信用取引を避けたほうがいい理由も伝える。
テンバガー投資家X氏が仕事やプライベートで多忙な投資家でも株式投資で成果を上げられる手法を説いた著書『トイレスマホで「無限10倍株」3年9カ月で5975万円を稼いだ投資術』(KADOKAWA)より一部抜粋・再構成して紹介する。
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身も蓋もないことを言ってしまうと、投資は元手となる資金が大きいほど効率よく増やすことができて有利です。資産家であればわざわざテンバガーを目指さなくても、年数%の利益を取るだけでお金はどんどん増えていくので高いリスクを冒す必要はなく、運用の難易度も低いです。
しかし、わずかな資金を1年で10倍にしたいと思えば、高いリスクを冒さなければなりません。リスクを冒しすぎれば、当然資金を失う可能性も高くなります。失敗して資金を失えば、元手資金がなくなるので再チャレンジもできなくなります。
リスクを低く抑えるために重要なことは、目標を高く置きすぎないことと、元手となる資金をある程度、用意することです。無理のない株式投資をするなら最低でも100万円の元手をつくったうえで、目指す利益も年間10~30%程度に抑えることで、リスクを冒しすぎない投資が実現します。テンバガーを目指す場合も、5年程度は時間をかける覚悟が必要です。