「子どもが容姿でいじめられたらどうしよう」
こうした感覚は大学生にも広まっている。首都圏の大学に通う大学生・Bさん(女性・21歳)は、そうしたSNS投稿を目にして大きな不安を感じている。
「小学生が整形している動画を見て、本当にショックでした。もし自分が将来子どもを産んだら、その子も見た目を理由に劣等感を抱くんじゃないかな、とか怖くなります。たとえば、『子どもが容姿でいじめられたらどうしよう』、親として『整形させていいのか』といった問題にも向き合わなきゃいけないのかと思うと、正直、子どもを作るのが怖いです。
このあいだ、私の友人が『結婚するなら絶対に二重で鼻が高い男がいい。じゃないと子どもが整形することになる』と話していて、衝撃的でしたね。そんな基準で結婚相手を選ぶのか、と。景気が悪く、少子化も進んでいる日本社会で、さらにルッキズムまで広がっているとなると、若者はあえて子どもを作ろうなんて思わなくなっても当然ですよね」(Bさん)
一見、華やかに見えるSNSの世界。しかし、その背後では大人だけでなく、子どもたちの容姿までもジャッジするルッキズムの価値観が蔓延している側面もある。そうした現状を目にした女性たちのなかには、「子どもを産み育てたい」と思う気持ちが次第に薄れていくケースもあるようだ。