「サナエノミクス」ではどのようなセクターが期待できるか(時事通信フォト)
自民党総裁選で積極財政を掲げる高市早苗氏が勝利したことを受け、株式市場は活況を呈した。総裁選前に4万5000円台だった日経平均株価は一気に4万8000円を突破。週が明けて次期政権の行方が不透明となったことから調整が入ったが、「高市トレード」による株高への期待は根強い。この先、どのような展開が待っているのか。割安成長株への超分散投資というスタイルで資産10億円を達成した個人投資家のDAIBOUCHOU氏に、年末にかけての相場の見通し、株価上昇が期待できるセクターについて話を聞いた。
10月4日の総裁選は下馬評では石破政権の緊縮財政路線を引き継ぐとされていた小泉進次郎氏が優勢だったが、蓋を開けてみれば高市氏の完勝だった。その結果がもたらした株式市場への影響についてDAIBOUCHOU氏はこう語る。
「総裁選の少し前から小型株を中心に調整が入ったので、そのまま横ばいか、さらに調整が入るのかなと思っていたのですが、高市さんの勝利はサプライズ感があったため急反発しましたね。
今年前半は小型株がすごく強かったのですが、高市さんは積極財政や金融緩和を掲げており、円安も加速すると思われるので、これから年末にかけては輸出系などの大型株が強くなっていくのではないでしょうか。総裁選後に日経平均株価は4万8000円台に達し、最高値圏で推移していますが、新政権の打ち出す政策や外交の動きによっては、年内に5万円に届くこともあり得るでしょう」(以下、DAIBOUCHOU氏)
故・安倍晋三元首相は2012年12月に発足した第二次政権で「アベノミクス」を掲げ、「大胆な金融緩和」「機動的な財政出動」「民間投資を喚起する成長戦略」という“3本の矢”によって日本経済の再生を目指した。安倍氏に重用された高市氏が首相に就任すれば、アベノミクスを踏襲した経済政策「サナエノミクス」を打ち出すとみられている。
