下着だけでなく個人情報まで抜かれるリスクも
実際にごみ袋をあさられたことがあるというのは、メーカー勤務の30代女性・Bさんだ。「生活が監視されているようで、心底怖かった」と語る。
「ある日会社に行こうとしたら、自宅近くの公園の入り口あたりに、衣類が散乱していたんです。見覚えがある柄だなと思ったら、前日私が捨てたものでした。クローゼットを整理していて、不要な衣類や下着をまとめて廃棄したんです。ゴミ袋1個がいっぱいになり、その時は“こんなに処分できた”と達成感すらあったのですが、よくよく見ると、どうやら下着がピックアップされている感じ。最初はゴミ袋があさられるのはカラスの仕業かな、ぐらいに思ったのですが、下着だけ持ってかれるとなると話が変わってきますよね……」
その後、SNSやネットで下着の捨て方について調べていたところ、下着を盗む輩の存在を知ることになったというBさん。「個人情報にも敏感になった」という。
「SNSでは、DMなど個人情報を含むものと一緒に下着を捨てると、いろいろ検索されたりして、“こういう女がこういう下着を捨てている”ということがセットでバレる可能性があるよと注意喚起をしている声も見かけました。吐きそうなぐらい気持ち悪い。それからは個人情報がわかるものは必ず消すし、下着も細かく切り刻みますが、正直面倒臭すぎる。いっそ“下着用シュレッダー”があればいいのに……」(Bさん)
下着メーカーの回収キャンペーンを利用する手も
トリンプが実施している「ブラジャーリサイクルキャンペーン」(公式ホームページより)
下着の捨て方として、下着メーカーに回収してもらうというのも一つの選択肢だ。トリンプやワコールなどの下着メーカーでは、いらなくなったブラジャーを回収し、リサイクルするキャンペーンを定期的に行っており、メーカーを問わず引き取ってくれる。今なら衣替えシーズンとあって、たとえばトリンプは2025年10月31日まで、ワコールは2026年3月31日まで回収中。また、女性向けの下着や靴下などを展開するブランド「チュチュアンナ」では、下着を含むすべての衣料品の回収・リサイクルに取り組んでいる。
先のBさんも、「特にブラは分解が大変なので、回収してもらった方が圧倒的に楽」と話す。下着は「捨てる」のではなく回収サービスがないかどうか、処分前に一度考えてみてもよさそうだ。