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藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

今の日本のインフレは企業にも家計にも負担が大きい「コストプッシュ型」 良い景気とセットで起きる「ディマンドプル型」との違いを解説

物価高の影響を感じている人も多いだろう

物価高の影響を感じている人も多いだろう

 ニュースでインフレという言葉を耳にする機会が多い。高市早苗首相は現在のインフレについて「コストプッシュインフレ」という言葉を使って説明しているが、そもそもどういった状況を指す言葉なのか。またインフレにはどのような種類があるのか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第164回は、「インフレ」について。

 * * *
 最近、ニュースで「物価が上がっている」「インフレが続く」といった言葉をよく耳にします。とくに高市早苗首相は「コストプッシュインフレ」という言葉を使って現状を説明しています。でも、この言葉、ちょっととっつきにくいですよね。

 そもそもインフレ(インフレーション)とは、モノやサービスの値段が全体的に上がること。身近な例で言えば、去年よりも食料品や電気代が高くなっている、という状況です。

 インフレには大きく分けて2つのタイプがあります。

 ひとつは、コストプッシュインフレ。これは、企業が商品を作るために必要なコスト──たとえば原材料やエネルギー、人件費など──が上がることで、仕方なく価格を上げるパターンです。原油価格が上がったり、円安で輸入品のコストが増えたりすると、ガソリン代や食品の価格が上がるのはこのタイプです。

 もうひとつが、ディマンドプルインフレ。こちらは人々の「買いたい!」という気持ちが強くなり、需要が供給を上回ることで起こるインフレです。たとえば、給料が上がって消費が活発になると、お店の在庫が足りなくなり、値段が上がっていきます。景気が良いときに起こりやすいインフレです。

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