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キャリア
発達障害の人の「困りごと」解消・仕事術

「出された指示を忘れてしまう」ADHDの人を悩ませる困りごとの解消法を指南 整理しないで1行メモ、重要なものは文字情報で確認、独創性や集中力の高さを活かす工夫を

ADHDが日常的に抱える困りごとの解決策は?

ADHDが日常的に抱える困りごとの解決策は?

 指示を受けてもすぐに忘れてしまう。一度にたくさんの指示を出されると、頭の中が混乱してしまう。これらは、ADHD(注意欠如・多動症)の人が日常的に抱えてがちな困りごとだ。これは脳の仕組みの違いによるものであり、その特性を理解し、いくつかの工夫をすることで十分に対処できるという。障害者の社会復帰を支援し、YouTubeチャンネル「発達障害しごとラボ」を運営する柏本知成氏の著書『ポストが怖くて開けられない! 発達障害の人のための「先延ばし」解決ブック』から、ADHDの人がなぜ指示を忘れがちなのか、それを防ぐための工夫について解説する。【全3回の第1回】

ADHDの人が指示を忘れてしまう理由

「え? そんな指示あったっけ?」

 という経験は、多くのADHDの人が日常的に感じている悩みです。ADHDの人にとって指示を受けることは、時として大きな課題となります。

 なぜ、指示を忘れてしまうのでしょうか。

 私が配信しているYouTubeは、ADHDのスタッフ・すーさんと一緒に作っています。すーさんは、元々商社マンでしたが、自身の特性に悩んだひとりです。提案資料を忘れる、予定のダブルブッキング、訪問時間の遅刻を繰り返していました。

 そして、それらに対する責から仕事のパフォーマンスが落ちてしまい、さらに責を受けるというループに陥ってしまいました。

 ADHDの人の特性は、脳の仕組みと関係があります。一時的に覚えている情報(短期記憶)を、ずっと覚えていられる情報(長期記憶)に移すのが苦手なのです。

 特に、興味がないことは、なかなか頭に残りにくいという特徴があります。しかし、興味があることや、夢中になれることは、驚くほど早く覚えられたり、いつまでも忘れなかったりすることも。

 また、「いろいろな情報が一度に飛び込む」「たくさんの指示を同時に受ける」ケースがあると、どれから手をつけるべきかがわからなくなり、頭の中が混乱してしまうことがあります。

 これは、複数の情報をまとめて整理するのが、苦手な傾向にあるからです。

次のページ:日常の困りごとは進め方の工夫で、もう忘れない
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