投資家憧れの“10倍株”をどう探すか(写真:イメージマート)
株価が10倍になるような「テンバガー(10倍株)」を見つけるのは至難の業だが、歴戦の“億り人”にはテンバガーを達成した猛者は多い。そんな「10倍株ハンター」たちが狙う次なる“候補”は――。
サラリーマン投資家・愛鷹氏は「高市銘柄に乗らない」
高市政権が発足して日経平均株価は5万円超えを果たし、調整を挟みながらも高値圏を推移している。米韓中の首脳と会談を行なうなど高市早苗首相の舵取りにマーケットの注目も高まる一方だ。
そうしたなか、数多の難局を乗り越えてきた億り人たちは、どのようにして大化け株を探しているのか。「高市トレード」の波に乗ろうとする者もいれば、あえて“高市銘柄”と距離を置いて穴場を探す者もいる。
まずはこれまで13年連続で計96銘柄の10倍株を手にし、「テンバガーハンター」の異名を取る現役サラリーマン投資家・愛鷹氏。今年もアシックスを皮切りに11月までに計14銘柄でテンバガーを達成し、資産4億円を築いている。その秘訣は「株を持ち続ける“握力”にある」という。
「一度買った銘柄は売らずに長期保有する“ガチホ(ガチでホールドするの略)”が私の基本スタンス。10倍株というと、キャピタルゲイン(値上がり益)ばかり狙っていると思われがちですが、私は基本、配当金や株主優待といったインカムゲイン狙いです。そのほうが長く保有しやすい。
そして将来的に成長しそうな業種や息の長そうなテーマから、継続的な需要が見込める企業を絞り込み、増収増益で業績が好調な銘柄をいち早く見つけて投資するのが愛鷹流。だからこそ数多くの10倍株に出会えたと思います」
そう話す愛鷹氏は「今から高市銘柄に乗るよりも、どこがテッペン(政権)を取ろうが変わらない潮流に乗ったほうがいい」と長期的な成長が見込める銘柄に注目する。
「名刺管理サービスのパイオニアでニッチトップの地位を築くSansanなどはまだまだ上昇が望めるでしょう」
