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キャリア
伊藤孝恵氏が政界に持ち込んだ「リクルート流」

リクルート出身参院議員・伊藤孝惠が感じた「元リク」が受ける“世間からの逆風” 批判を受けても「在職育休中」に立候補した理由を明かす

リクルートにある“ゆるさ”

――最後に、伊藤さんは「元リク」はなぜ仕事ができると考えていますか?

伊藤:仕事ができるのかはさておき、半径3メートル“以外の”人の共感も、ロジカル&エモーションで巻き取ってくる熱量はケチらないですよね。

 それから、“山の上り方は1つじゃない”ことを知っているからこその、ある種のゆるさも特徴です。ゴールを見失わなければ、どのルートを選んでも、寄り道しても、誰とどんな登り方をしてもいいと本気で思っているし、リクルートにいると“多様性”がなければ生まれなかったであろうサービスにたくさん遭遇するので、巷でよく言われている「ダイバーシティ(多様性)&インクルージョン(包摂性)」は、本当は逆なんだということを体得しています。

 多様性を包摂する、なんて言っているうちは、大した多様性は生まれません。包摂するから多様性が生まれるんです。「ダイバーシティ&インクルージョン」ではなく、「インクルージョン&ダイバーシティ」。人間のA面もB面も、性別も人種も、性的指向や障がいの有無も当たり前に包摂した結果、リクルートには多様性があります。

 私は10年間、リクルートで「まだ、ここにない出会い」をミッションとしてきました。次は国会で、「まだ、ここにない政策」をつくっていきます。これまでの政治家が、それは個人の問題だと捨て置いてきた課題を、いやそうじゃない、これは社会の課題だし、政治の課題だと、声をあげていきます。

 国会は、法律という「新しい当たり前」をつくる場所、「未来の生きやすさ」をつくる場所。人生を賭すに相応しい次なるミッションが、ここにはあります。

第1回から読む

【PROFILE】
伊藤孝惠/参議院議員(国民民主党)。1975年生まれ、名古屋市出身。参院国対委員長、コミュニケーション統括本部長、特命人事部長として、玉木雄一郎代表を支える。1998年、テレビ大阪入社。営業局を経て報道スポーツ局に配属。大阪府警記者クラブで事件事故を取材するかたわら、ドキュメンタリー番組を制作し、第1回TXNドキュメンタリー大賞受賞。2006年資生堂を経てリクルート入社。マーケティング局でマスメディアの買い付けや結婚情報誌等のCMを制作。2016年7月、同社在職育休中に公募から出馬、初当選。

大西康之/ジャーナリスト。1965年生まれ、愛知県出身。早稲田大学法学部卒業後、日本経済新聞社に入社。欧州総局(ロンドン)、編集委員、「日経ビジネス」編集委員などを経て2016年4月に独立。著書に『稲盛和夫 最後の戦い――JAL再生にかけた経営者人生』『会社が消えた日――三洋電機10万人のそれから』(いずれも日経BP)、『ロケット・ササキ――ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正』(新潮社)、『東芝 原子力敗戦』(文藝春秋)、『起業の天才!――江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』(新潮文庫)、『最後の海賊――楽天・三木谷浩史はなぜ嫌われるのか』(小学館)など。最新刊は『修羅場の王――企業の死と再生を司る「倒産弁護士」142日の記録』(ダイヤモンド社)。

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