広々としたイートインスペース(東京国際フォーラム店)
「手土産」「ご褒美」など需要を意識した店舗展開
ただ、この20年のクリスピー・クリーム・ドーナツの日本展開が、順風満帆だったわけではない。上陸当初は大ブームとなったものの、その後、出店エリアを拡大しすぎたこともあり業績が悪化。2015年から大量閉店ラッシュが始まったが、「選択と集中」の戦略のもと、首都圏エリアに絞って既存店の立て直しに集中。1号店だった新宿サザンテラス店は契約満了で2017年1月に閉店したが、2022年には国内最大のフラッグショップとして限定メニューやオリジナルグッズを用意した「東京国際フォーラム店」を東京・丸の内にオープンするなど、さまざまな需要に合わせた店舗展開や店舗設計にも力を入れ、業績も回復しているという。
「イートインスペースでゆっくりドーナツ&コーヒーをお楽しみいただくだけでなく、どこかに出かける前の“手土産需要”や、仕事終わりに立ち寄って“自宅へのお土産やご褒美需要”などに応えられるようなお店として、駅ナカや駅チカにテイクアウト専門の店舗も増やしています」
目指すのは、“日常の中でドーナツを楽しんでもらえる店舗”。2025年にはオフィス街の「丸の内オアゾ」にも出店した。オフィスワーカーの日常に合わせ、忙しい朝の時間帯には、「オリジナル・グレーズド」とコーヒーなどのドリンクがセットになった「あさオリグレ」を提供、短い待ち時間で手軽にドーナツを楽しめるメニューとなっている。また、ランチ後や午後のティータイムなど、ほっと一息つきたい時間帯には、季節ごとのオリジナル・ティーを販売し、オフィスワーカーの休憩を支えるべく、工夫を凝らしている。
『オリジナル・グレーズド』(中央下)はコーヒーともよく合う
その他、直営店舗だけではなく、スーパーなどで販売棚を設置する「キャビネット販売」も実施。直近では関東エリアの駅ナカコンビニ「NewsDays」にも展開している。こうして店舗以外でのタッチポイントを増やしていることも、今のクリスピー・クリーム・ドーナツ人気につながっているのだろう。
(後編に続く)

