上陸当時は行列のできるドーナツ店として大ブームとなった(当時の新宿サザンテラス店。現在は閉店)
2026年、クリスピー・クリーム・ドーナツが日本に上陸してから20周年を迎える。2006年の上陸時、1号店となった新宿サザンテラス店には連日大行列ができ、“今までに食べたことのない食感”として人々の間に衝撃を呼んだ。根強くファンの心を捉え続ける工夫について、同社に聞いた。【前後編の前編】
「1個無料」に仕掛けられた「体験価値」
クリスピー・クリーム・ドーナツは、1937年にアメリカ・ノースカロライナ州にて、移動販売の形でスタートした。アメリカでの人気を確固たるものにすると、2006年には日本に進出。店舗には連日長蛇の列ができるなど、一大ブームを巻き起こした。
上陸当初、その「ふわふわ感」「口の中で溶けていく軽さ」といった味わいの特徴は、これまでの日本のドーナツと一線を画しており、その目新しさが話題を呼んだ。なかでも創業当初からの看板商品「オリジナル・グレーズド」は、他店にはないボリューム感や食感で多くのファンに愛された。同社の広報担当者が、当時の反響を振り返る。
「『オリジナル・グレーズド』のふわっととろけるような唯一無二の美味しさを“新しい”と感じていただけたのだと思います。当時初めてお召し上がりいただいたお客様からは、『今までに食べたことのない食感』『やわらかくて驚いた』といった声をいただいておりました」(広報担当者、以下「」内同)
外からドーナツを作っている様子を見ることができる(東京国際フォーラム店)
来店時の「体験」も印象的だった。同社では既に出来上がったドーナツをショーケースに並べるだけでなく、ドーナツを作っている様子をガラス越しに見ることができる「ドーナツシアター」を併設。待ち時間も客を退屈させない工夫を取り入れた。
「ただドーナツを買って食べるだけではない、『ワクワクする体験』にこだわったのが弊社ならではの特徴です。ドーナツができあがっていく様子が見えるだけでなく、店舗で作られるできたて・アツアツの『オリジナル・グレーズド』を、お並びいただいているお客様に1つプレゼントするサプライズも実施しました」

