クリスピー・クリーム・ドーナツが日本で愛される理由とは
クリスピー・クリーム・ドーナツが2006年に日本に上陸してから、2026年で20年。そのふわふわな食感はもちろん、ドーナツの製造工程が見られることや、平置きのボックスなど、今でいう“映え”る要素は多くのファンの心をつかんでいる。
20年の間には、競合他社の参入やコンビニドーナツの展開など、折々でドーナツブームが起こってきたなかで、同社が日本におけるブランドを確立させた要因は何か。同社に話を聞いた。【前後編の後編】
転機は2015年の大量閉店
日本のドーナツ市場に目を向けると、今年で55周年となるミスタードーナツを筆頭とする専門店のほか、セブン-イレブンでもレジ横で「セブンカフェドーナツ」を販売するなど、常に話題に事欠かない。近年も、“生食感ドーナツ”としてSNSで話題となった「アイムドーナツ」が人気を集めるなど、ドーナツ市場は激戦区だ。
そうした中で、2006年に日本に上陸し、一躍「行列のできるドーナツ店」となったクリスピー・クリーム・ドーナツの歩みは、必ずしも順風満帆なものではなかった。大きな転機となったのは、2015年頃から始まった大量閉店ラッシュだ。出店エリアを拡大しすぎたことで業績が悪化、苦境に直面した。なお、1号店である新宿サザンテラス店も2017年に閉店しているが、これはあくまでも契約期間満了のためだという。
そこで、「選択と集中」の戦略のもと、首都圏エリアに絞って人材育成・既存店の立て直しに集中した。当然ながら社内では反発も強く、多くの社員が退職したというが、残った社員たちのあいだで改革を進め、現在は過去最高の成長を遂げているという。
