「理系人材100万人以上不足」「文系人材30万人余剰」の予測も
経済産業省が経済産業研究所とまとめた「2040年の産業構造・就業構造推計」は、研究者や技術者を中心に大学卒や大学院卒の理系人材が100万人以上不足、生産工程職種を中心として短大や高専卒、高校卒の人材も100万人弱不足すると見立ててる。一方で、大学卒の文系人材は約30万人の余剰が生じると予測している。
人口減少で単に就業者が減るのではなく、変化する社会ニーズと学歴のミスマッチが「雇用のミスマッチ」を深刻化させるというのである。
その解消には、高等教育機関全体を見直すことから始めるしかない。文科省の検討会議の提言書の内容は、こうした就業構造の大激変への対策の一部にもなっているのだ。
言うなれば、少なくなる子どもをどの分野の人材としてどう育成していくのか、社会全体の中で考えなければならないところまで日本は追い込まれたということである。これも超少子社会のリアルだと言えよう。
われわれは、大学に対する評価や価値観を大きく変えなければならない時期を迎えつつある。
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【プロフィール】
河合雅司(かわい・まさし)/1963年、名古屋市生まれの作家・ジャーナリスト。人口減少対策総合研究所理事長、高知大学客員教授、大正大学客員教授、産経新聞社客員論説委員のほか、厚生労働省や人事院など政府の有識者会議委員も務める。中央大学卒業。ベストセラー『未来の年表』シリーズ(講談社現代新書)など著書多数。小学館新書『縮んで勝つ 人口減少日本の活路』が話題。