飲まずでも、飲みながらでも、飲んだ後でもうまい支那そば
チャーメンに初トライ!
私は、黒霧をさらにお代わりし、ケンちゃんは杏露酒の後はレモンサワーに切り替えて、それぞれ2杯ずつ、飲んでいた。
この店に来たら、やはり、麺で締めたい。ケンちゃんは、「こうや」に来たら必ず頼むという支那そばに、煮玉子のトッピングを注文。私はしばし考えて、チャーメンにトライすることにした。焼く麺だから、焼きそばだろう。焼きそばはつまみになるから、さらにもう1杯、酒を頼もう……。
支那そばは、かつて、何度か訪れた際にも食べたけれど、見た目にも、ちょっとコクのありそうなスープが印象的。ややとろりとしているが口に含めば意外なほどすっきりしていて、分葱とチャーシューとメンマと海苔というオーソドックスなトッピングにぴったりと合う、バランスのいいスープなのだ。
あの汁もつまみになるな……。私はケンちゃんが啜るスープに羨望の視線を突き刺しながら、チャーメンを待った。
やってきました、これがチャーメン。でかい。すごい量。食えるかな。一瞬ひるむのだが、競馬、麻雀、競艇、小説などの話をしながら焼酎を飲めば、野菜たっぷりのチャーメンは、少しずつ、確実に減っていく。
このボリューム、なんとか伝わってほしい
これは、酒に合う。誰がなんと言おうが、合う。と確信した私は、もうひとつ追加して土産にしたい気分になっている。
ふと気が付けば、時刻は5時になろうとしていた。飲み食いに喜びを見出していた間は別としても、けっこうな時間、おしゃべりをしていたことになる。
うまい中華と焼酎と、しょうもないおしゃべり。これぞ昼酒。そろそろお暇いたします。皆々様、ごめんくださいませ。
今回は頼まなかったが「雲呑麺」も大人気。夜はコースもあって連日酒好きが集う(「支那そば屋 こうや」東京都新宿区四谷1-23 上野KGビル1階)
【プロフィール】
大竹聡(おおたけ・さとし)/1963年東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒。出版社、広告会社、編集プロダクション勤務などを経てフリーライターに。酒好きに絶大な人気を誇った伝説のミニコミ誌「酒とつまみ」創刊編集長。『中央線で行く 東京横断ホッピーマラソン』『下町酒場ぶらりぶらり』『愛と追憶のレモンサワー』『五〇年酒場へ行こう』など著書多数。「週刊ポスト」の人気連載「酒でも呑むか」をまとめた『ずぶ六の四季』や、最新刊『酒場とコロナ』が好評発売中。


