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《教育関係者に激震》「メガスタ」「一橋セイシン会」の大手家庭教師会社・バンザンが破産 訪問型からオンライン指導への事業転換に立ちはだかる“厳しい現実”とは

オンライン指導は競争が激化

 バンザンが破綻に至った最大の要因は新規事業への投資費用の膨らみだったと報じられている。まず、オンライン指導への投資だ。

 このオンライン家庭教師は、いわゆる「レッドオーシャン」の市場だ。ZOOMなどのオンライン会議のツールで手軽に始められるから、個人でも簡単に開業できる。有名な本の著者でもある家庭教師が1コマ1万円で授業をしているケースもある。個人で運営する場合はマージンをとられない分、値段を安く設定できるから生徒は集まりやすいだろう。また、リアル拠点を多く構えている大手の個別指導塾もオンライン指導に対応している。この場合、東京の生徒が「北海道大学の入試対策を受けたい」と希望すれば、札幌の北大対策の講師に指導をしてもらえる、といった感じだ。そして、東大生や卒業生たちが盛んにオンライン家庭教師業を立ち上げている。

 このように多くの業者が参入しているのがオンライン家庭教師なのだ。

 一方で、大手個別指導のオンライン指導事業で生徒がたくさん集まっているという話も聞かない。生徒は家ではなく、塾で勉強をしたいのだ。個別指導の塾の多くは自習室も完備しているから、授業がない日も校舎で勉強ができる。オンライン指導で生徒が集まるならば、大手個別指導のその部門はもっと拡大しているはずだ。

 このようにオンライン家庭教師は需要が少なく、レッドオーシャンの市場なのでそうそう生徒が集まらなかったようにも考えられる。

総合型選抜対策の市場は拡大余地が少ない

 そして、「メガスタ」では総合型選抜対策に力を入れていた。ネットでも広告を多く見かけた。

 総合型選抜対策塾は志望理由書作成の指導がメインになるが、この対策を必要としているのは、関東の難関私大の総合型選抜の志望者に限られる。こういった難関私大の総合型選抜は定員も少なく、今後も増えることはないだろう。なぜなら面接による選抜に手間がかかり、容易に拡大できないからだ。その大きくない市場も既存の老舗塾がシェアを占めていて、なかなか新規事業者が入る隙はないように見える。

「メガスタ」の総合型選抜のパック授業料は、老舗塾と同レベルである。老舗塾は長年蓄積したデータやハウツーがあり、何十年もAO入試の指導をしてきた講師が揃っている。こういった大手推薦塾や老舗塾もオンライン指導をしているのだから、「メガスタ」に総合型選抜対策としての大きな優位性があるとは言い難い。

 つまり、総合型選抜塾は市場が狭いうえに強力なライバルがひしめく、こちらもレッドオーシャンの市場なのだ。

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