講義中に「ゲームのライブ配信」をする学生
さらに驚くべき行動も確認されている。都内にある、中堅私立大学の講義では、隠れてライブ配信やゲーム配信をする学生がいるという。同大学に通うBさん(20代男性・経済学部)はこう証言する。
「階段状になっている500人規模の大教室の講義で、ゲームのライブ配信をしているやつを見たことがあります。イヤホンをつけて操作しながら、コメントにも反応していて、途中でクスクス笑ってたり……。それを見ている周囲の友人も、一緒になって盛り上がっていて、正直かなり迷惑でした。
大教室の後ろの方の席だから、先生も気づいていなかったらしく、女子数名が講義後に先生に『ライブ配信している学生がいて困る』と報告したみたいです。次の週に、先生が『そういった行為を見かけたら退出してもらいます』と注意喚起していました。スリルを楽しんでる迷惑系YouTuberみたいなノリなんでしょうね」(Bさん)
奨学金を借りている真面目な学生が割りを食う
一方で、こうした状況に違和感を抱く学生も少なくない。都内の大学に通うCさん(20代女性・法学部)はこう話す。
「私は奨学金を借りているので、授業を無駄にしたくない気持ちは強いです。だって、年間の学費が100万円ですよ。その分、元を取らないと、という気持ちで頑張って講義に出ているのに、周囲のモチベーションが低いと、どうしても集中が途切れてしまう。環境に引っ張られる部分はあります。
大教室だと、前の席でも後ろの席でもスマホの画面が視界に入ってくるし、たまに通知音が鳴ったりすると気が散ってしまいます。最初は我慢していても、途中から自分も少しだけ見てしまうこともあって……。とくに、今は授業中にPCやタブレット、スマホを使うこともあるので、そこで『遊び』に走らないようにするのは、かなりの自制心が必要だなって思います」(Cさん)
大学教育は本来、自発的な学びを前提とするものだ。しかし、スマホや短尺コンテンツに囲まれた若者にとって、90分という時間そのものが「長すぎる」と感じられている側面もあるようだ。
年間100万円前後という決して安くはない学費を支払っていても、授業が「ながら視聴」のように消費されているとすれば、大学教育のあり方を見直すべきときが来ているのかもしれない。