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ビジネス
イランの体制変換に立ちはだかる壁
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【世界経済に大打撃】ホルムズ海峡封鎖のリスクを侵してアメリカ・イスラエルが復活を画策する「イラン王朝」とはどんな国家だったのか、なぜ短命に終わったのか

イラン王朝時代の国旗と元皇太子の肖像を掲げ、米・イスラエルの攻撃を支持する人々(AFP=時事)

イラン王朝時代の国旗と元皇太子の肖像を掲げ、米・イスラエルの攻撃を支持する人々(AFP=時事)

 アメリカとイスラエルによるイランへの軍事作戦が始まって以降、中東情勢が緊迫化している。専門家やメディアのなかにはトランプ米大統領には「出口戦略」がないとの指摘も多いなか、戦争終結はどのような形で実現し得るのか。『危機管理の日本史』などの著書がある歴史作家の島崎晋氏が、アメリカとイスラエルが当初から目論むとされる「イランの体制転換」の実現可能性について考察する。【前後編の前編】

ホルムズ海峡封鎖で世界各地に大きなダメージ

 アメリカとイスラエルの合同作戦により、2月28日にイランの最高指導者・ハメネイ師が殺害されて以降、イランとホルムズ海峡が世界で一番のホットスポットと化している。

 もしホルムズ海峡の航行が完全に停止し、原油や天然ガス、窒素肥料の輸送ができなくなれば、世界の農畜産業は大打撃を被り、その影響は経済や日常生活全般に及ぶ。農産物だけでなく、それらを飼料とする家畜の生育にも支障をきたすのだから、物価の高騰どころか、全人類が絶対的な食料不足に見舞われ、生存が脅かされるレベルの危機すら到来しかねない。

 いまだ完全封鎖には至らず、航行船舶が激減している段階だが、それでも原油価格の高騰とそれに伴う経済的損失が世界各地ですでに出始めており、原油輸入の95%を中東地域に依存する日本も例外ではない。

 ホルムズ海峡の安全航行を復活させるには、イランとアメリカ、イスラエル3国による戦闘およびあらゆる敵対行為の終結が求められるが、ネタニヤフ首相率いるイスラエルはイラン要人を狙ったピンポイント攻撃を実施し、アメリカのトランプ大統領も何ら出口戦略を持たずにいるように映る。停戦交渉が報じられる一方で地上部隊を派遣し圧力をかけているが、そもそも奇襲に晒された側のイランに降伏する気がさらさらないとなれば、戦争の長期化は避けられそうにない。

次のページ:親米・親イスラエルの「パフラヴィー王朝」

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