長年連れ添ってきた相手ではないだけに…
高齢者の結婚・離婚事情に詳しいライターの亀山早苗氏が言う。
「65歳の時に脳卒中で倒れて介護が必要になり、再婚相手に離婚を切り出された男性もいます。老親に対しても、長年連れ添ってきた相手ではないだけに、老人ホームに入れるかどうかなどで意見に齟齬が生じやすい面もあります」
現実に即した将来を見据え、しっかり話し合っておくことが大切だ。高齢者の結婚・離婚事情に詳しいライターの亀山早苗氏が言う。
「お互いに長い経験を積んできたから精神的にも成熟しており、多少の価値観の違いは乗り越えられる……。そんな風に考える人が多いですが、幻想だと理解すべきです。むしろ若いカップルよりも融通がきかず、長年の生活習慣の違いから関係がギクシャクしてしまうことは多い。例えばテレビの音量のことだけで口論になるケースもあるのです」
一緒に暮らし始めてから思い通りにいかないことの多さに気づき、「前妻はこうだった」「前夫はこうしてくれた」など、相手に以前の配偶者を重ねてしまう人も少なくないという。
「前妻との思い出の品を全て残していたために、再婚相手がその部屋に入らなくなってしまったというケースも聞きます」(同前)
こうした価値観の溝を事前に埋めておくにはどうすればいいのか。恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美氏がアドバイスする。
「相手の友人や知人を交えて食事をしてみるのもひとつの手です。自分からは話さないような前配偶者との関係やエピソードが出てきて、意外な“素顔”を知ることができるかもしれません」
一般的に結婚前は好印象を持ってもらおうと取り繕ったり、つい話を盛ってしまったりして、後々の火種になることが多い。それはシニア再婚でも同じなのだ。
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※週刊ポスト2026年4月10日号